革靴のマストバイ&マストハブ『ストレートチップ』徹底ガイド

「ストレートチップは、いざというときの一足」――4月から始まる新年度、新入学、新入社・異動などのタイミングで、新たに揃える、買い替えたい革靴が「ストレートチップ」です。つま先部分の“横一文字=ストレート”に切替えが入ったデザインが特徴。革靴の中でもっとも格式が高いデザインだからこそ、ビジネスシーンはもちろん冠婚葬祭すべてのシーンにふさわしいアイテムです。
1.ここぞという場面での最強靴。「ストレートチップ」なら間違いない!
靴箱に1足のストレートチップがあれば、上司とのミーティングや大事なプレゼン、取引先での打ち合わせ、あるいは先輩や友人の結婚式・二次会、急に舞い込む通夜や葬儀など、どんなシーンも恐れることはありません。社会生活を営むなかで、「持っててよかった」と安心できるのがストレートチップです。
また、学生にとっても、社会人として相棒となる1足目を選ぶ時、またこれから革靴と長く付き合うためのお手入れを覚えるには、ストレートチップを選ぶのが最適。大人の1歩としてストレートチップを履いて、磨いて自信を付けましょう。
ストレートチップを選ぶポイント
選ぶときのポイントは、フォーマル度を意識しましょう。「履き口」のデザインの違いでも、フォーマル度は異なります。内羽根は、履き口がV字形に開き、紐で締めるタイプを指し、外羽根は、履き口が外に開き、紐で締めるタイプです。一般的に、内羽根の方がドレッシーで、「内羽根式のストレートチップ」が最もフォーマルとされています。

また、ストレートチップに近いデザインのアイテムもあるので注意が必要です。「パンチドキャップトゥ」と呼ばれるつま先部の切替えに飾りが付いたもの、つま先に装飾のある「セミブローグ」などがありますが、飾りの有無によってフォーマル度が異なるので、着用するシーンに注意しましょう。

2.ストレートチップが活躍する4つのシーンを徹底解説!
ビジネスから冠婚葬祭までオールマイティに履けるのがストレートチップの最大の魅力で、ここぞというビジネスシーンや目上の方が多い席でも間違いがなく、恥ずかしい思いをすることもありません。それでは実際に、どんなシーンでも「間違いがなく」「無難で」「ここぞというとき」に活躍するストレートチップの履きこなしをご紹介していきます!Ⅰ.ビジネスシーン
足元から安心感。スーツの着こなしを締めるのは、ストレートチップ一択!

大切な商談や会議、ここぞという場面でのスーツの着こなしの相棒に選ぶならやはりストレートチップが良いでしょう。世の中のビジネススタイルがカジュアル傾向にあるとはいえ、目上の方へビジネスの話に伺うときなどは足元も過度な装飾は避けた方が無難。そんな時に絶対的な安心感を与えてくれるのがストレートチップです。靴はもちろんスーツの基本の着こなしも確認し、スラックスの裾の長さもしっかりそろえたいものです。
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Ⅱ.リクルート(就活)シーン
スーツが黒でもネイビーでも、足元は“黒のストレートチップ”が正解!

「電車の中で見るサラリーマンもローファーを履いている人が多いので、就活もローファーで大丈夫ですよね?」という学生がいますが、「ビジネスシーンには紐のある革靴」というのが鉄則です。特にリクルートスタイルにおいて、企業によっては相応しくない場合も多いので、ここも間違いのない、黒のストレートチップをファーストチョイスしましょう!


学生時代の馴染みのあるアイテムとして親近感を感じるローファーですが、カジュアル度の高いアイテムの為、相応しいとは言えません。紐靴を選びましょう。
Ⅲ.結婚式・セレモニーシーン
自分の結婚式や大切な友人を祝うセレモニーなら、“王道”を履こう!

挙式、披露宴、二次会のどれにあたるのか、また関係性や式場の雰囲気に合わせて足元を変える必要がありますが、もっともフォーマル度の高いストレートチップを合わせるのが一般的。さまざまな立場の方がいらっしゃる場だからこそ、新郎新婦を立てる意味でも正しい着こなし履きこなしを意識しましょう。

状況に合わせて着用する靴をかえるのも素敵ですが、正しい知識が無いとかえって逆効果。間違いない一足を自信を持って履きましょう。

Ⅳ.お葬式
お別れの場は失礼のないようマナーを優先

お通夜や葬儀の場は、目立つための場ではなく、故人の冥福を祈りお別れする場。弔問先に失礼がないよう内羽根式の黒のストレートチップを合わせましょう。もちろん靴下も黒が必須です。悪目立ちすることなく、控えめな装いが基本です。


ワンランク上の「ストレートチップ」履きこなし
1.シーンに合わせた磨き方で一段上級者に。
ストレートチップはデザインがシンプルなので、靴磨きの仕上げ次第で雰囲気がガラッと変わります。かしこまったシーンではマットに仕上げ、お祝いのシーンではつま先にワックスを塗り込み鏡面仕上げで華やかにすることで、TPOに合わせて変化をつけるとなお良し。シンプルなアイテムだからこその奥行を楽しんでください。
ワックスを塗り込んだ鏡面仕上げ(右)
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2.革靴のお手入れは身嗜みの1つです。
革靴を上手に履きこなすなら基本的な「日常のお手入れ」を覚えましょう。手入れ一つで印象も変わりますし靴の寿命も延びます。

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3.イセタンメンズがおすすめする「ストレートチップ」名品9選
数ある紳士靴デザインの中でも、王道中の王道であるストレートチップ。年齢やキャリアに合わせてステップアップしていきましょう!Ⅰ. 初めて選ぶストレートチップ3選
王道アイテムだからこそ、革靴の一足目として検討している方も多いはず。伊勢丹メンズ館地下1階 紳士靴フロアでは30,000円前後から購入できます。いずれも国内で人気のあるブランドで、コスパにも優れた入門編に最適なモデルです。1.REGAL/リーガル「191S」

言わずと知れた国産ブランドの雄<リーガル>のストレートチップ。日本人の足に合うよう改良を重ねた一足は、ファーストシューズにぴったり。このモデルは<リーガル>と三越伊勢丹が共に開発した自信作です。
2.JALAN SRIWIJAWA/ジャラン スリウァヤ「98317」
コストパフォーマンスに定評があり、近年絶大な人気を誇る<ジャラン スリウァヤ>。グッドイヤーウェルト製法かつ、アウトソールにもレザーを採用した、本格仕様の一足。
3.Runwalk/ランウォーク「WR819P」

▢伊勢丹新宿店メンズ館メンズ館地下1階 紳士靴
<アシックス>が展開するビジネスシューズブランド。ゴアテックス仕様で雨の日も安心して着用でき、ソールにGELを搭載し、疲れにくく抜群の機能性を誇る一足です。
Ⅱ.手入れしながら10年履きたいストレートチップ3選
30,000円前後が手始めのホップとするなら、ステップは、自分で手入れをしながら10年は履きたい靴です。いずれもソールの交換が可能なグッドイヤーウェルト製法で、履き込むほどに足に馴染み、革質も確かなので、履きシワなども細かくきれいに入ってきます。“自分の靴”にしていけるという革靴の面白さを実感できる3足です。1.SCOTCH GRAIN/スコッチグレイン「T0286」

made in JAPANにこだわり、日本人の足に合うように進化し続ける<スコッチグレイン>のストレートチップ。素材選びから、細かい仕上げまで妥協のない一足。
2.CARMINA/カルミーナ「80236」
クオリティ重視の靴作りを徹底するスペインブランド。丁寧な製作工程が実現する丈夫な作りと、豊富なラスト(木型)から選び抜かれ作られた一足は、エレガントで多くの紳士を虜に!
3.三陽山長「友二郎」
世界に誇る日本ブランド<三陽山長>を代表するモデル「友二郎」。シンプルなデザインだからこそ拘り抜かれた一足。アイレット(靴ひもを通す穴)横の「スワンネック」と呼ばれる曲線のデザインが特徴。細部まで妥協のない一足です。
►紳士靴バイヤーが推奨する“ストレートチップ”。<三陽山長>「友二郎」をイチオシする理由とは
Ⅲ.「革靴の傑作」憧れのストレートチップ3選
ストレートチップはそれぞれのブランドを代表するアイコン的存在で、どのシューズブランドにとってもマスターピースのアイテム。高い競争率の中で支持を得続ける世界を代表する3足をご紹介します。1.Crockett&Jones/クロケット&ジョーンズ「オードリー」

▢伊勢丹新宿店メンズ館メンズ館地下1階 紳士靴
ブランド史上もっとも有名なモデルと言っても過言ではない傑作。長くも短くもない、絶妙なトゥは、流行に左右されないセミスクエアのシルエットで、まさに極上の定番品。
2.JOHN LOBB/ジョンロブ「シティⅡ」

▢伊勢丹新宿店 メンズ館地下1階 紳士靴/ ISETAN MITSUKOSHI LUXURY
革靴好きなら誰しもが知るシューズブランド<ジョンロブ>。その中でも屈指の知名度を誇るまさに“キング・オブ・シューズ”。その洗練されたデザインは、ストレートチップの頂点的な存在です。
3.EDWARD GREEN/エドワードグリーン「CHELSEA」

代名詞である“スワンネック”をはじめ、語るに尽きないストレートチップの最高峰クラスに位置するモデル「チェルシー」。ジョンロブの「シティⅡ」とその人気を二分するまさに革靴の傑作です。
【結論】靴ブランドが自信をもって作るマスターピース「ストレートチップ」を履こう!
現代人のスーツスタイルにフィットし、冠婚葬祭のすべてに使えて、控えめでエレガントな印象をプラスしてくれるのがストレートチップ。それぞれのブランドのストレートチップをよく見ていくと、顔つきは微妙に違って、好みで選ぶことができますが、用途は変わりません。メンズ館地下1階=紳士靴には様々なストレートチップが揃っているので、自分の足に合うブランド一足がみつかるはずです。
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Text:Makoto Kajii
*一部表記に変更があり、修正いたしました。2022年12月27日
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