2019.03.16 update

【体験レポート】想像を超えた次世代シューズを体感──約60分で実現する"感動体験"

商用サービスとして世界初となる3Dプリンターによる靴のミッドソールのカスタマイズを実現した<ECCO/エコー>の「QUANT‐U(クアントゥー)」が今話題だ。2月20日(水)から約1か月に渡り、メンズ館地下1階=紳士靴で開催したポップアップでは、スタートするやいなや、革靴愛用者やメディア関係者からの“驚きと感動”の声も続々聞こえてきた。今回は、ISETAN MEN'S netの田代径大と私(筆者)が、ファッション業界の新たなトレンドとなりつつある、最先端のテクノロジーを一足早く体験。約60分で生まれる感動の舞台裏に隠された魅力をレポートする。

先に結論から言うと、自分の足や歩き方の特徴が数値化される体験は、唯一無二。履き心地も想像以上でまさに"感動レベル"だ。


「お客さまの目の前ですべて行われなくては意味がない」という強いこだわりのもと、「QUANT‐U(クアントゥー)」の企画実現には、素材の選定からプリンターの開発まで約3年という歳月を要したという。

“静”と“動”のデータをミックスさせた独自計測


まずは、3Dプリンターによるミッドソールの製作の前に、計測の話から。

流れはいたってシンプルで、足形分析のためのスキャンと歩行分析のためのウォーキングの2つが用意されていた。驚くべきはその作業スピード。ものの十数秒で3D化された足形画像が目の前に現れたと思うと、専門スタイリストがその特徴を的確に解説。適正サイズも画面上で指摘され、アーチの位置や骨格のずれなど、「なるほど」と思わせる考察力に驚かされる。



次に、センサーチップが埋め込まれたシューズに履き替え、トレッドミルによる30秒間の歩行分析へ。

ここでは、重心や足の動き、ねじれ、地面を蹴る力、つま先の向きなどを計測。完全数値化されたデータが目の前に現れる。私が知る限り、一般的な3D計測は複数のチップの集計データを使用するため、計測できる内容に限りがある。が、<エコー>の凄みは、360°すべてが計測範囲。あたかも自分の足であるかのような動きを確認することもできる。もちろん、ここでも専門スタイリストによる的確なフィードバックがあり、これから作成されるミッドソールの形状や特徴を知ることもできる。



3Dスキャン(静)とウォーキング(動)のデータをミックスさせることで、単にサイズが合っているだけでなく、心地よく靴を履いて歩ける状態を実現している。


通をも唸らすレザーのクオリティ


計測が終わると次はカラー選び。今回選べるレザーは、なめらかな質感の「CELESTE」とクラシックな雰囲気の「OXFORD」の2種類を用意し、全13色を揃えた。いずれもタンナーとしての顔も持つ<エコー>のレザーに対するこだわりが詰まったものだ。



聞くとそのこだわりは”イノベーション”の賜物だという。毎年行われる、レザークリエーションミーティングには世界を代表するデザイナーやクリエーターが集まり、"透明な"レザーや"温度で色が変わる"特異なレザーなど想像を超えるものから、環境に配慮したエコレザーなども生み出されている。そんなイノベーションから生まれるレザーが現在の<エコー>を支える重要なファクターであるのだ。

いよいよ完成、その履き心地は…


2種類の計測とレザー選びが終わるといよいよミッドソールの成形がスタート。3Dプリンターで自分のミッドソールが目の前で作られていく姿は圧巻で、思わず身を乗り出して見入ってしまう。


約20層にも重ねられた六角形のハニカム構造は、一人一人によって厚みや大きさが異なる。足運びの向きに合わせて六角形の頂点の向きが決まり、より推進力を高める仕掛けも隠されているのだ。

接地の際のテンションが強い田代のそれは、高反発な小さめの六角形に仕上がっていた。



実際に履いてみると、計測用シューズとの履き心地の違いに驚いた。靴と足の隙間が埋まり、靴との一体感も感じられた。歩行に関しては、歩き進むことを邪魔する要素が排除され、足を押し出してくれるようにスムーズに動く不思議な感覚を覚えた。ソフトタッチのレザーと相まって、履きはじめとは思えないほどの快適性だ。

ちなみに、足の小さい筆者は、サイズの条件(今回のポップアップでは39~44サイズを展開)をなんとか満たして、その快適な履き心地を体験することができたが、女性からの待望の声が早くも届いてるという。そんな声を予測?していたかどうかはわからないが、実は、2019年8月下旬予定で、本館2階=婦人靴での世界初の常設展開が決まっている。また、メンズは2019年9月11日(水)から16日(月・祝)で開催される「ISETAN靴博2019」にも出展が決定した。

あまりにも履き心地がいいので、私の妻にもこの感覚を味わってもらいたいのが本音だ。

*価格はすべて、税込です。

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メンズ館地下1階=紳士靴
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