傘の歴史と、男性の雨傘・日傘との関係性について


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Umbrella

雨・雪・日光などが身体に当たらぬよう、頭上に広げ差すもの。身近な道具であり、近年では男性の雨の日の装いを楽しむ役割に留まらず、日傘としての役割も担う。
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最近の激烈な猛暑もあってか、日本でも雨傘だけでなく日傘の重要性も増しています。従来は日傘と言えば女性の、どことなくのどかで優美な印象が強かったですが、近年はメンズの日傘も出回っていて、中には雨傘と兼用できるものも登場しています。

左奥<フォックス・アンブレラ>長傘(親骨64cm) 27,000円 詳しくはこちら
中央<マリア フランチェスコ>長傘(親骨63cm) 37,800円 詳しくはこちら
右手前<前原光榮商店>長傘(親骨65cm・袋付き) 27,000円 詳しくはこちら
■全てメンズ館1階=ベルト・傘

実は世界史的に見ると、傘は日傘のほうから発展した経緯があります。地域の如何にかかわらず天蓋、すなわち神や仏の威光を示すものとして権力者や高僧の上にかざしたのが始まりのようです。生地に高価な絹を用いることも多かったのであくまで贅沢品であり、油紙を加工し比較的安価に作れたが故に庶民にも行き渡ったかつての日本の和傘は、ある意味レアケースだったと言えます。

男性が雨傘を用いるきっかけを作ったのは、18世紀の英国人であるジョナス・ハンウェイだとされています。彼がペルシャを旅した際に出会った中国の雨傘を参考に、防水処理を施した日傘をさしてロンドンの雨天を歩いたのが始まり。「傘=日傘そして女性のアイテム」と言う当時の常識からすると、相当奇異な行為に映ったようですが、長年めげずにさし続けた結果それを覆すことに成功し、彼の発想は今日の雨傘に繋がっています。

文=飯野 高広
いいの たかひろ●大学卒業後大手鉄鋼メーカーに勤務したのち、服飾ジャーナリスト・研究家として独立。紳士靴やスーツなど男性の服飾品全般を執筆領域とし、ビジネスマン経験を生かした視点で論じる。また専門学校で近現代ファッション史の講義を受け持つと共に、テレビ番組への出演・総合監修を行うなど、メンズファッション全般の知識箱的存在として活躍中。著書には、『紳士靴を嗜む:はじめの一歩から極めるまで』『紳士服を嗜む:身体と心に合う一着を選ぶ』(朝日新聞出版)『大切な靴と長くつきあうための靴磨き・手入れがよくわかる本』(池田書店)がある。

 
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Photo:ISETAN MEN'S net
Text:Takahiro Iino

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