2018.09.27 update

今すぐ使いたい!カードメイン時代のミニ財布=『スモールウォレット』を見て・触って全11種を比較(1/4)

現金のほかに、クレジットカードやICカード、スマホ決済など、お金を払う行為のパターンが多様化しています。私たちは“現金から電子決済への決済手段の過渡期”に生きているわけですが、そうすると変わってくるのが財布の役割。
レザーグッズ担当バイヤーの井波が、「次世代の財布のスタンダード」を目指して人気メーカーと取り組みオンリー・エムアイとして、手のひらサイズのミニウォレット=“スモールウォレット”全11種がメンズ館1階=革小物にバリエーション豊富に登場。今回、紳士靴バイヤーの福田とイセタンメンズネット編集長の田代を交えて、近年の財布事情とスモールウォレットについて語ります。
 


決済方法多様化の時代に財布が果たす役割とは?


田代 “スモールウォレット”は、本当にどれもサイズが小さくカラーバリエーションが豊富なので、見ていて楽しくなりますね。

福田 手の中にすっぽり収まるカードサイズが多くて、「非現金決済時代」だなというのを痛感しますね…。前に財布を忘れて家を出てしまいましたが、交通系ICカードを使って一日過ごせて、その便利さを身をもって感じました。

田代 本当に交通系ICカードは駐車場やタクシー、コンビニ、飲食チェーンでも普通に使えるし、地方でも使用範囲が広がって、出張のときも本当に便利です。

福田 井波さんはどうして小さな手のひらサイズの財布“スモールウォレット”に注目したんですか。


レザーグッズ担当バイヤー 井波
画像右は開発中の商品。普段からサンプルを使用し、商品づくりにリアルな声を反映させている。

井波 クラシックな長財布や二つ折り、ラウンドジップの財布をメインとして使うことは変わりませんが、新しいライフスタイルに合った財布として「小さい財布」を取り入れてみてはどうかという発想です。

田代 決済手段のバリエーションが増えているから、財布もバリエーションがあっていいと。カード以外にスマホ決済もありますしね。

井波 はい。さらにここ数年バックパックの人気もあって、「両手がフリーになって便利!」ということに気が付いた方も多いはず。それから「バッグを用途別に使い分ける」ことが普通になりましたが、財布もライフスタイルに合わせて「ダウンサイジングしたものを使い分ける」ことで、新しい行動が生まれると思います。

田代 なるほど。財布というと「一つを大事に使う」という概念がありますが、今は現金を持たなくても買いものや移動ができますからね。それで今回のようなでスモールウォレットをバリエーション豊富に作ろうと思ったわけですね。


画像左から「ミニマル」「スマート」「マルチ」のタイプ順に並んだミニウォレットの数々。
 

今の時代にアップデートされた上質な財布を作る


井波 実は、こういう小さな財布はナイロン製のカジュアルなものだったり、クラウドファンディングの企画などでたくさんあります。でもそういう新興メーカーはアイデアはあるけど上質な素材調達と技術がない。
一方、クラシックな革小物メーカーは、素材と技術はありますが、新しい発想になかなかついていけない。そこを我々が橋渡しをして、アイデアを出し合いながら「今の時代にアップデートされた上質な財布」を作ってみました。

田代 確かに上質なレザーで作ると、小さくてもエレガントに見えますし、存在感ありますね。

福田 伝統あるメーカーは、前向きに取り組む気持ちは常にあって、説明するとイメージが湧いてくるんですよね。靴もまったく同じです。

井波 みなさんマーケットの声には敏感なので、工夫して面白いものを提案してくれます。
今回は、「ミニマル」「スマート」「マルチ」の3つのカテゴリーに分けてスモールウォレットをご紹介します。ライフスタイルによって、財布が果たす役割も異なってくるので、ご自身の決済方法を振り返りながら、最良のスモールウォレットを選んでください。