【第10回】日本一の生地産地 尾州の歴史

前回からご紹介している生地産地の尾州。この地方ではウールを使って生地をつくる以前から、農業はじめ織物を中心とした繊維産業が盛んであり、桑畑(養蚕の絹)、綿花畑(綿糸)に良い土壌があり、糸、織物の染色加工や仕上げ整理に適した水(木曽川)があったため、1200年以上前から、麻・絹・綿と時代にあわせて生地を生産していたという資料が残っています。そして明治時代の濃尾大地震で大打撃を受け、それ以降、綿に替わってウールを全国に先がけて採り上げられ、先人の方々のたゆまぬ努力で毛織物の「尾州」として全国に知れわたり、その生産は全国一の規模となりました。

尾州の大きな特徴は、分業体制が確立されていること。親機(おやばた)と呼ばれる生産企業がどんな織物をつくるか企画し、各工程を専門とする企業と連携し、織物へと仕上げていきます。尾州には親機が90社、小機と呼ばれる下請けの工場が600社集まり、尾州のものづくりを支えています。

今回は尾州地区の“葛利毛織”という機屋さんが織った生地で仕立てたスーツとコートをご紹介します。


同社が所有している低速ションヘル織機を使い、時間を掛けながらゆっくりと、空気を含ませながら織りあげたこの生地は、ウール100%の素材ながらまるでカシミアのような柔らかい肌触りが特徴です。
<イセタンメンズ>スーツ 82,080円
メンズ館5階=ビジネスクロージング



次は“森保”の生地で仕立てたコート。
横糸にカシミアを使い、雪を散らしたようなネップと織りがヴィンテージ生地を思わせる深い味わいを醸し出しながら、肌触りはソフトに仕上がっています。
<ニューヨーカー クラシック>コート 96,120円
メンズ館5階=ビジネスクロージング

2回にわたってご紹介をしてきた尾州地区で11月7日(土)にツイードラン尾州が行われます!
ツイードランとは2009年にドイツで始まったドレスコードのツイードアイテムを身に着けて自転車に乗るというユニークなイベント。現在ではニューヨーク、フィレンツェ、シドニー、東京と開催地区が拡大しています。その世界で注目をされているイベントが愛知県・一宮市にて開催が決定。日本一の生地産地である尾州地区で行われるツイードランにご注目を!※参加エントリーは締め切られています。http://tweedruntokyo.com/


次回は今年の人気コートをご紹介します。

※価格はすべて、税込です。