『“今の気分”のロング丈コートはお早めに!』

――ジャケットを着た<ドッピアアー>ですが、コートもあります。

「コートの美しさ」って何だと思いますか? 僕はコートは“膝下丈と量感”がアイテムとしての魅力だと思っています。

――長くてボリューム感があるのがいいコートですか。

そう。コートを着て動いたときに裾が揺れるのが美しい。自分は大柄なので膝下丈がいいですが、小柄な人は足裁(さば)きが良いコンパクトなショート丈の方がスマートです。

――着てみないとわからないというのはありますね。

なぜ9月にウールのコートが売っているのかわかりますか。シーズンの立ち上がりは、アイテムの種類や色柄はもちろん、サイズもきちんと揃っているので、「今年の自分の着こなし方に合わせたサイズ」を選ぶことができます。


――自分の着こなし方に合わせたサイズというのは?

僕は、「コートはシャツやニットの上に着る着丈の長いジャケット」だと思っています。ビジネスマンは、スーツやジャケットの上に羽織るモノと思っているかもしれない。そこでコートのサイズ感に差が出ますよね。「今年の冬は、このコートをこう着たいな」と想像を膨らませて、着方に合わせたサイズを選んでください。

――なるほど。

でも、この<ドッピアアー>のコートは、ジャケットの上に着てもいいな。この出来栄えで10万円というのは企業努力を感じますね。素晴らしい。

<ドッピアアー>コート 108,000円

『故・緒形拳さんがつぶやいた一言とは』

――コートやジャケットの“ダブル”がなかなか流行らない理由ってありますか?

僕は基本的に「服は好きに着ればいい」と思っていますが、たとえば、ダブルブレストは「前を閉めて着る」というような固定観念があって、着回しにくいから、なかなか手を出しにくいというのがあるでしょうね。

――確かに、どうしても“ねばならぬ”的な考えはあるのでしょうね。

緒形拳さんのスタイリストをしていたとき、僕が用意した服を見て、「こんな色の服、似合うかな?」と袖を通したとき、「これはいいかも」と気に入ってくれたことがあって、そのときに、“歳が服を着せてくれる”んだなと言われたんですよ。昔着てみて似合わないと思ったものでも、年齢を重ねるうちに、似合うようになってくる。だから、ファッションは面白いんです。


青柳光則さんと歩く「秋のメンズ館」(3)は、「秋のトレンドはシャツ&タイの“クラシック×モダン”な組み合わせ」 近日公開!

青柳光則
1960年東京生まれ。専門学校卒業後、スタイル社『男子専科』編集部に勤務。1983年フリーに。スタイリスト、ファッションエディターとして、ファッション誌、広告、芸能&アーティストの衣裳制作などを手がける。
男性のライフスタイル全般(オートバイ、クルマ、旅、住宅、食、ペットなど)にも強く、多媒体で活動。近年は、着こなしの“師範代”をはじめ、メンズファッションの講演などにも携わる。

9月20日(火)から開催される「TOKYO MEN'S FES 2016」では、雑誌「MEN'S EX」と連動したイベントを開催。なんと、9月22日(木・祝)には人気連載「青柳光則 お洒落道場外伝」がメンズ館に出張しますので、ぜひご参加ください。詳しくはイベントページへ。

Photo:FUJII Taku

※価格はすべて、税込みです。

お問い合わせ
03-3352-1111(大代表)