伊勢丹新宿店メンズ館に所属する、個性豊かなスタイリストにクローズアップしてご紹介する連載企画「イセタンメンズ スタッフプロフ」。

今回は、メンズアテンダントの宮崎宇史をご紹介します。30kgの減量を経てビジネスウエアとスーパーメンズ（大きいサイズ）に精通する接客力と、マリンスポーツを愛する自由闊達なライフスタイルが持ち味。接客は親しみやすさと確かな知識で寄り添うその姿勢から、体型や年齢を問わず、幅広いお客さまの支持を集めています。

 

 

理系ラガーマンからメーカー営業職、そして販売職へ

正直に申しあげると、学生の頃はファッションにまったく興味がありませんでした。理系大学でプログラミングを専攻し、就職先はメーカーの営業職。そんな私が服の世界に惹かれたのは、90年代の裏原宿ストリートカルチャーに出会ったことがきっかけだったと思います。原宿に通い、アパレルメーカーに転職すると、伊勢丹新宿店の催事に携わるようになり、そのご縁で販売員として中途入社させていただきました。



最初はビジネスウエア、そしてスーパーメンズで9年。私自身、小さい頃から体格が大きく、子どもの頃はちびっこ大相撲、高校ではラグビーを経験しています。体の大きなお客さまの服の悩みがわかるので、メンズアテンダントに異動してからも、プロスポーツ選手をはじめ体格の大きいお客さまをご案内することは多いです。服のお悩みからスポーツの話題まで、あと、この体型からわかると思いますが、食に関しても知識は豊富です（笑）。最近では初めてのお客さまや、ご年配の方をご案内することも増えてきました。

体格も性格も大らかなタイプだと思います。なので接客は、お客さまの気持ちを楽にさせるのかもしれません。私のようなタイプのほうが、若くてスタイリッシュなアテンダントより、気負わずお買物ができるのでしょう。ファッションからコスメ、食品、インテリア、雑貨まで、伊勢丹新宿店の全館をご案内できるので効率的なお買い物もしやすいと思います。

接客に説得力をもたせるために、多くの資格を取得

今って、なんでもスマホで簡単に買える時代。だからこそ、人と人とのつながりを大切に、対面でしかできない接客を心がけています。一番大切なのは、お客さまに楽しんでいただくこと。たとえその日は何も買われなくても、「今日の伊勢丹、楽しかった」と感じてもらえるような時間をご提供したい。私がアテンドする意味って、そこにあるんじゃないかと思っているんです。


40歳を過ぎてからいくつも資格を取得しました。接客販売技能士、ジュニア・骨格スタイルアドバイザー、どれもお客さまに似合うスタイリングを的確にご提案できるように、より良い接客ができるようにとの思いからです。歳を重ねるごとに記憶力に苦戦しますが、日々勉強はしないといけませんね。今はカラーアナリストの資格に挑戦中です。

メンズ館では、骨格スタイル分析®とパーソナルカラー診断を有料サービスとしてご提供していますが、これらがとても人気です。診断を受けたお客様が、新たなスタイリングを見つけたり、こんな色も似合うんだって気づいていただけると嬉しいですし、服選びって、もっと自由で楽しいものだということを知って欲しい。私の仕事は、その入口をご案内することだと思っています。

サイズが「入る」ではなく「似合う」を届けたい

昔の私もそうでしたけれど、体が大きい方にとって、服選びはまず「入る」からスタートするんですよね。でも私は「似合う」を届けたい。スーパーメンズを担当していた時から、サイズでお洒落を諦めてほしくないんですね。大柄な方でもジャストサイズで着られる服があって、しかもスマートに見えることを知っていただきたいです。

たとえば今日、私が着ている＜ジョセフ・アブード＞。元ラルフローレンのディレクターから独立したNYのブランドで、体格が大きい方にも似合うコレクションを揃えているので、私も普段から愛用しています。



メーカーによってサイズスペックが異なりますので、同じXLでも違うことがよくあります。ブランドごとのサイズ感、フィット感を理解していないと的確なご案内ができないんです。そういうところこそ、お任せください。＜ジョセフ・アブード＞の服はお客さまにご紹介したところ「生まれて初めてスマートに見えた」と言われて、泣かれたことがあるほど。大柄な方はぜひ一度、お試しいただきたいです。

仕事も遊びもフルパワー。人生も“サイズオーバー”上等！

店頭に立つ際はスーツやジャケットを着るようにしていますが、休日はカジュアル一辺倒。全然、印象が違うと思います。サーフィンやダイビングで海に行くことが多いので、西海岸系のストリートスタイルが好みでもあります。


仕事と遊び、ファッションとライフスタイル、どちらも全力で楽しむことが私のモットー。月2回はサーフィン、年2回はダイビングで南の島へ。最近は沖縄方面が多いかな。今年の夏は馴染みのダイビングショップがある宮古島へ行く予定。

どんなお客さまでも全力で伊勢丹を楽しんでもらおうという気持ちが伝わる宮崎は、自身のキャラクターを活かした全力接客が、幅広いお客様から支持されています。当日のアテンドもお受けできることがありますので、メンズ館を全力で楽しみたいと思われるなら、ぜひご相談ください。