2020.09.19 update

CADANと伊勢丹メンズ館のコラボプロジェクト「Takeover」の秋に注目


日本を代表するコンテンポラリーアートギャラリーが組織するCADAN(一般社団法人日本現代美術商協会)とイセタンメンズによる1年間にわたるコラボレーションプロジェクト「Takeover」シリーズの第3弾、“Autumn Takeover”が9月23日(水)よりスタート。伊勢丹新宿店メンズ館の4フロアに設置された立方体の展示空間SI(ストアアイデンティティ)に、フロアテーマに合わせたスペシャルインスタレーションが出現する。

  1. プロモーション用語「Takeover」が意味するものとは
  2. フロアテーマに合わせた4組のインスタレーションが登場
    1. 髙山陽介(所属ギャラリー:ANOMALY)
    2. 柴田祐輔(所属ギャラリー:WAITINGROOM)
    3. 日野田 崇(所属ギャラリー:imura art gallery)
    4. 池崎拓也(所属ギャラリー:Satoko Oe Contemporary)

プロモーション用語「Takeover」が意味するものとは


一般社団法人 日本現代美術商協会(Contemporary Art Dealers Association Nippon、以下CADAN)は、日本の現代美術の振興と普及、現代美術市場の確立と発展、現代美術作家の国際的な認知度の向上、若手作家への支援と人材の育成を目指す非営利の業界団体。日本の現代美術の発展に寄与することを目的として2015年に設立され、現在は47のギャラリーが加盟する。

このコラボレーションプロジェクト「Takeover(テイクオーバー)」の語源は、インスタグラムをはじめとしたSNSのプロモーション用語に由来。互いにテイクオーバーすることで伊勢丹メンズ館という場を用いて、CADANを構成するギャラリーで取り扱う現代美術をお客さまに新しい価値として提供する。

本シリーズでは、今の時代を反映する現代美術をフィーチャーし、スプリング、サマー、オータム、ウィンターの 4シーズンにわたり同館のフロアに様々な現代美術が出現。4フロアに設置された立方体の展示空間SI(ストアアイデンティティ)*にて、CADANメンバーギャラリーがリプレゼントするアーティスト4組が作品を発表する。

*SI(ストアアイデンティティ)は、2019年3月に「男として、そして、人として -As a man , and As a human- 」を新ステートメントに掲げ、生まれ変わった伊勢丹メンズ館のお迎えの場。シーズン毎に設定されたテーマに沿ってアート作品の展示を行っている。


フロアテーマに合わせた4組のインスタレーションが登場


髙山陽介(所属ギャラリー:ANOMALY)

髙山陽介「無題(Venus)」(2019)
楠、アクリル塗料、蓄光塗料、水性ウレタン塗料、新聞紙、78x47x11cm(作品本体)
 ■展示場所:伊勢丹新宿店メンズ館1階=正面玄関


現代における「彫刻」の概念に真摯に迫る作品『無題(Venus)』

髙山氏の作品は、伝統的な木造彫刻をベースに、平面に近い木版やレリーフ作品の制作、台座の在り方を熟考した提示方法など、現代における「彫刻」の概念そのものを真摯に追求している。その作品の多くは、日常の描写や人物を題材とし、特に頭部を模した首像のシリーズは60点にも及ぶ。荒々しいチェーンソーの痕跡や木肌を流れる塗料の滴りからは、素材と対峙する髙山氏の精神性、さまざまな記憶や積層する時間が現れている。
 

  • 髙山陽介
    たかやまようすけ●1980年群馬県生まれ。多摩美術大学大学院美術研究科彫刻専攻修士課程終了。


柴田祐輔(所属ギャラリー:WAITINGROOM)

柴田祐輔「続・公共と自由(PUBLIC AND FREEDOM Ⅱ)」(2017)
ミクストメディア、サイズ可変(展覧会風景:WAITINGROOM、東京)© Yusuke SHIBATA, courtesy of WAITINGROOM
 ■展示場所:伊勢丹新宿店メンズ館2階=メンズクリエーターズ

現実世界の曖昧さや不確かさに着目した『公共と自由』最新作

『公共と自由』は、写真と家具や機材などのオブジェを組み合わせたインスタレーション作品。社会を生きる上で私たちが共有しているとされる”公共空間”と、その路上で見られるものの振る舞いとのやり取りから立ち上がる風景の可能性を模索したシリーズである。今回は、2016年にArt Center Ongoingで開催した個展「公共と自由」、2017年にWAITINGROOMで開催した個展「続・公共と自由」に引き続き、同シリーズに新作を交えた「続・続・公共と自由」として発表。

  • 柴田祐輔
    しばたゆうすけ●1980年福岡県生まれ。2007年武蔵野美術大学大学院美術専攻版画コース修了。


日野田 崇(所属ギャラリー:imura art gallery)

日野田 崇 「万能細胞 (Master Cells)」(2011)
セラミック(陶・磁)、156.5×75×88cm
■展示場所:伊勢丹新宿店メンズ館4階=メンズラグジュアリー

セラミックアーティストが再生細胞に触発された『万能細胞』とは

作品『万能細胞』はもともと、医療用途などに開発が進んでいる再生細胞のトピックに触発されてできたもので、初期化した細胞が特定の形や質のまとまりや機能に特化していく過程と、自身が土をかたちづくっていくプロセスとが共鳴しているように感じられた。そこには、善悪の問題を超えて、外へと拡張していく生命の盲目的な力強さがイメージとして根底にあるように思う。(日野田 崇)

  • 日野田 崇
    ひのだたかし●1968年兵庫県神戸市生まれ。1991年大阪芸術大学 芸術学部 工芸学科陶芸コース卒業。嵯峨美術大学 教授。


池崎拓也(所属ギャラリー:Satoko Oe Contemporary)


池崎拓也「パパ好きだよ♡」(2020)
ミクストメディア、サイズ可変
■展示場所:伊勢丹新宿店メンズ館6階=メンズコンテンポラリー

娘が妻の携帯で送ってきたメッセージを扱った作品『パパ好きだよ♡』

娘が妻の携帯で送ってきたメッセージは、ぐちゃぐちゃの文字が並んで、意味不明で、まるで暗号のようなものだった。娘に「なんてメール送ったの?」と聞くと、「パパ好きだよ」と返答が来た。この暗号からは想像できない答えだった。

まだ文字が読めない書けない子供が携帯やパソコンをタップしながらつくるその「暗号」は、よく子供がやる、とりとめもなく、ただの文字や記号の羅列でしかないと忘れ去られてしまうかもしれない。しかし、同じように扱われるその「暗号」を敢えて自分の経験で作品化しようと考えた。

その「暗号」は、よく読むと、いろんな発見があって、文字のつながりからいろいろ想像する面白さもある。それらは、まるで記号やアルファベットが羅列された抽象絵画を紐解いていくような面白さもあるような気がしている。(池崎拓也)

  • 池崎拓也
    いけざきたくや●1981年鹿児島県徳之島生まれ。2005年武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業、2008-2010年中国北京中央美術学院造形部実験芸術家留学。現在ニューヨーク在住。
 

イベント情報
CADAN×ISETAN MEN'S : Autumn Takeover
  • 展示期間:2020年9月23日(水)~12月22日 (火)
  • 展示場所:伊勢丹新宿店メンズ館1階・2階・4階・6階

今後の予定
CADAN×ISETAN MEN'S : Winter Takeover
■展示期間:12月23日(水)~2021年3月


主催:伊勢丹新宿店メンズ館
協力:一般社団法人日本現代美術商協会

Text:ISETAN MEN‘S net

*価格はすべて、税込です。

お問い合わせ
03-3352-1111(大代表)