メンズファッションに定番といわれるものは多々ありますが、その中でも紳士に受け継がれていく「名品」となると数はグッと絞られます。メンズ館地下1階=紳士靴の"ハイエンド"コーナーは、世界の名品たちが一堂に会するゾーン。今回は、ジョンロブ ジャパンでインポートとマーチャンダイジングの責任者である倉嶋 識さんと、紳士靴アシスタントバイヤー佐藤による「ベーシックモデル」の解説をお届けする。

1.不動の人気を誇る「CITY 2」は、ウィズで選べる


「メンズ館地下1階=紳士靴のハイエンドゾーンで<JOHN LOBB/ジョンロブ>をお求めになるお客さまの7~8割はベーシックモデルを購入されます」というのは、紳士靴アシスタントバイヤーの佐藤。特に“ファースト・ジョンロブ”では、ロングセラーの定番モデルが人気で、「CITY 2」はリピーターも多い名品だそう。


サイズは足長、ウィズは「足囲」のことで足幅ではない。ジョンロブ ジャパンの倉嶋さんは、「ウィズは足の円周のことで、幅広ということではありません。DよりE、EよりEEと、ウィズが大きくなれば楽に履けますが、それはフィット感ではなく、ゆとりがあるということで、楽なのとフィット感は違います」と説明。

日本人の足型の特徴を訊くと、「中国や韓国などアジア諸国の人に比べると欧米寄りの足型になってきていますね。E(シングルE)で収まる足型の方がほとんどだと思いますが、日本人の足は踵(かかと)がきゃしゃな方が多いので、踵のフィット感が履き心地のポイントになります」と倉嶋さん。


「靴選びではサイズとウィズはあくまで目安で、一番大事なのは“全体のフィット感”です。適したサイズとウィズの靴を試し履きして、フィット感をお確かめください。オンラインストアで購入される前に、メンズ館ではもちろん、全国の<ジョンロブ>直営店でサイズの計測や試し履きをしていただけます」と続ける。
 


 
「CITY 2/D」商品を見る
「CITY 2/E」商品を見る
「CITY 2/EE」商品を見る

ビジネス ★★★★★
冠婚葬祭 ★★★★★
海外出張 ★★★
(★最高5)


「CITYという名の通り、金融業など信頼感が必要な人が好む靴の代表です。CITY 2は<ジョンロブ>の中でも普遍的なストレートチップで、ラスト(木型)7000番の一番真面目なデザインです」と倉嶋さん。




佐藤は、「伊勢丹オンラインストアの<ジョンロブ>でウィズが3タイプ(D・E・EE)揃っているモデルはCITY 2だけです。<ジョンロブ>のラインナップの中でも、アイコニックなモデルとして名前が必ず挙がってくるモデルで、最初に履くならCITY 2をお薦めします。スッキリ見えますが、7000番は履きやすい木型なので、見た目よりきつくない履き心地が楽しめます」と評する。

 

2.靴のエキスパートが選ぶ、今一番履きたい<ジョンロブ>


ジョンロブ ジャパンで11年のキャリアをもつ倉嶋 識さんと、アシスタントバイヤーの佐藤に、伊勢丹オンラインストアで取り扱いのあるモデルの中から「今、自分が欲しい<ジョンロブ>」を挙げてもらいました。倉嶋さんは、季節の装いに合わせて、色違いを揃えたいとモデル「PHILIP 2」を、佐藤は、クラシックなスーツに履きたい気分とモデル「CITY」をセレクトしました。


<ジョンロブ>の靴は自分の足型に馴染んでいってくれるグッドイヤーウエルト製法で作られていますが、「高価な靴だから大事なときだけ履く」というのでは、いつまで経っても足に馴染んでくれません。

倉嶋さんは、「シングルソールの靴なら、週に1~2回履いて、2ヵ月から3ヵ月ぐらいで“履いた感じが変わってきた”ことに気づかれると思います。<ジョンロブ>のお客さまには、お買い上げいただいたときは靴として半分しか出来上がっていません。履き込んでいくことでお客さまの靴になって、商品として完成していきますとお伝えしています」と語ります。

佐藤も、「接客のときに、“半完成品”という言葉を使いますが、履き込んでできたシワやキズも靴の味になっていって、ケアしながら自分の色を出してこそ完成する靴だと伝えると、どのお客さまも深くうなずかれます」と言います。

 

3.メリハリが効いてグラマラスなデザインの「PHILIP 2」


今なら、<ジョンロブ>プレステージラインの代表的モデル「PHILIP 2」が欲しいという倉嶋さん。「昔ながらのイギリスメイドから一歩前進させて、<ジョンロブ>ならではのビスポークで培ったノウハウが生きている靴のシリーズがプレステージラインです。

ベヴェルドウェストやシームレスバックなどビスポークの技術を既製靴の中に取り入れ、さらに一枚革でクオーターを仕上げるという贅沢な革の使い方もPHILIP 2の魅力のうち。モデルCITY 2と同じラスト(木型)ですが、柔らかい革を使っているので、最初からソフトな履き心地が楽しめます。がっしりとした履き心地ならCITY、柔らかさならPHILIP 2ですね。細かいパンチングが一列なので、それほど華美ではありません」と解説。

 

 

「PHILIP 2」

ビジネス ★★★★★
冠婚葬祭 ★★★★
海外出張 ★★
(最高5★)


佐藤は、「バックにシーム(縫い目)がなく、繊細なパーフォレーションを施したキャップトゥにより、上質な雰囲気に仕上がっているのがPHILIP 2の大きな魅力。ソールが立体的についていて、包み込んでくれるようなフィッティングがあり、履き込んでいくとより変化が楽しめる一足です」と言います。

「仕事使いも含めて、PHILIP 2は何足あってもいいですね。季節の装いに合わせて、色違いを揃えたくなります」と倉嶋さん。メリハリが効いたグラマラスなデザインもまさに男の靴です。



4.三越伊勢丹限定で復刻したラスト8695の「CITY」



佐藤が欲しいと選んだのは、三越伊勢丹限定で復刻したラスト8695番の「CITY」です。「CITY 2の登場により廃番になったCITYですが、2011年に限定復刻したところ、メンズ館のお客さまに“クラシックなラストで格好良い”ととても好評で、今シーズンも黒のスムースと茶のミスティカーフをラインナップ。見かけはCITYと同じストレートチップですが、こちらも鉄板の名品です」と推奨。
 


左:「CITY 2」、右:「CITY」

ビジネス ★★★★★
冠婚葬祭 ★★★★★
海外出張 ★★★
(最高5★)


倉嶋さんは、「8695番は20年以上前にできたラストですが、やはり普遍的な魅力をもちます。ハイアーチ気味の土踏まずのキュッとした感じなども独特で、リペアして長く履き続けられる方が多い靴です」と言います。

「CITYを履くなら、スーツ。フランネルのチョークストライプのダブルブレストなど、クラシックな装いに履きたい気分です」と佐藤。ラスト8695番の「CITY」はオーダーでも作れないモデルなので、三越伊勢丹で既製靴をお試しください。



5.ダブルモンクといえばモデル「WILLIAM」


紳士靴アシスタントバイヤーの佐藤は<ジョンロブ>の靴を、「<ジョンロブ>の一番の魅力は、革質の良さ。下ろしたてはしっかりした感触ですが、2~3年履くと革がもつハリ感が足にあって馴染んできます。革質が良いので型崩れしづらく、自分の足にフィットしてきます」と評します。


ジョンロブ ジャパンの倉嶋 識さんは、「<ジョンロブ>がレディメイド(既製靴)をスタートさせるときにビスポークのデザインからピックアップしたのがモデルWILLIAMです。<ジョンロブ>は使っているラスト(木型)によってサイズ感が変わることはありませんが、WILLIAMのラスト9795番は比較的ゆったりとして甲が高めです。ダブルバックルで少しカジュアル、スポーティな印象ですが、がっしりとしたダブルソールが似合うデザインですね」と説明。


「WILLIAM/E」商品を見る
「WILLIAM/D」商品を見る

ビジネス ★★★★
冠婚葬祭 ★
海外出張 ★★★★
カジュアル ★★★★
(最高5★)

 

佐藤は、「ダブルモンクといえばWILLIAMという人気のあるデザインです。ダブルソールの重厚感があるので、スーツスタイルからジャケパン、デニムスタイルにも履きこなせます」と言います。

冠婚葬祭には、「特に葬儀などに履いていらっしゃる方もお見受けしますが、装飾性がある華美なデザインなので、できれば避けていただき、内羽根のヒモ靴、ストレートチップなどをお履きください」と倉嶋さん。古き良き英国靴の伝統が宿るデザインですが、冠婚葬祭にはお気をつけて。


6.1枚革パーツ(ワンピース)で作られる「CHAPEL」

 

「ラスト8000番のセミスクエアトゥで、スポーティでシャープな印象があるのがモデルCHAPELです。クラシックラインより踵(かかと)が高めで、ウェストを絞って、さらに1枚の革パーツできれいに靴の形に成型しているという他では真似のできない<ジョンロブ>ならではの作りとデザイン。奥行き感のあるミュージアムカーフがお薦めです」と倉嶋さん。



「CHAPEL」

ビジネス ★★★★★
冠婚葬祭 ★
海外出張 ★★★
(最高5★)


佐藤は、「<ジョンロブ>の技術力の高さがギュッと凝縮したのがCHAPEL。縫い目がなく革が重なる部分がないので足当たりがとてもいい。ラスト×デザインが見事に融合して、エレガントで色気のある一足です。2~3足目ならぜひCHAPELを」と推奨します。

3回に渡って、伊勢丹オンラインストアで取り扱っている<ジョンロブ>のベーシックモデルをご紹介してきましたが、オンラインストアで購入をお考えの方も、メンズ館をはじめとする三越伊勢丹各店や、<ジョンロブ>直営店でご自分の足を実測し、購入を希望する靴を試し履きして、ご納得いただいた上で“ポチッ”とお願いします。

一足購入してサイズ(足長)とウィズ(足囲)がピッタリくれば、オンラインストアでリピートや新規購入もお楽しみください。


*価格はすべて税込です。

お問い合わせ
メンズ館地下1階=紳士靴
03-3352-1111(大代表)