<スコッチグレイン>VS<ユニオン・インペリアル>前代未聞のガチンコ対決(1/3)

日本を代表するデザイナー、職人、ファクトリーが一堂に会し、“プロダクトアウト”の発想でつくり込んだJAPAN 靴博が10月、ふたたび三越伊勢丹を舞台に繰り広げられる。今展のテーマは“禁断のコラボレーション”。禁断の、と形容されているように常識では考えられないコラボレーションが目白押しだ。目玉のひとつが<スコッチグレイン>と<ユニオン・インペリアル>という名門老舗のガチンコ対決。前代未聞の試みやいかに。


7月某日。<ユニオン・インペリアル>擁する世界長ユニオンのキーパーソーンはざっかけない街並みが広がる隅田川のほとりへと急いでいた。向かうは<スコッチグレイン>の本丸、ヒロカワ製靴。バイヤー立ち会いのもと、アッパー(製甲)を受け渡すためだ。

ガチンコ対決のお題は、先方のアッパーを自社の木型、底付けで完成させるというもの。担当の一人は「お祭りだから」と笑ったが、そのじつ、意地とプライドがバチバチッと火花を散らしていた。


<スコッチグレイン>はツーシームを土俵にあげた。発売してからゆうに10年は経つブランドの顔ともいうべき存在。爪先へ伸びるラインは優雅なことこの上ない。

対する<ユニオン・インペリアル>は積極的にあらたな試みを仕掛けるブランド・フィロソフィーを象徴するレザーとしてクードゥをチョイス、そのレザーの持ち味を生かすべく外羽根のフルブローグに仕上げた。クードゥとは南アフリカに棲息するウシ科の個体群で野生動物ならではの荒々しい風合いが特徴だ。イギリスの名門チャールズ・F・ステッド社製。倉庫で眠っていた一枚きりの希少なものという。

レザーなら<スコッチグレイン>も負けていない。フランスが誇るタナリー、アノネイ社の先代、アルリーさんに直談判し、少量ながらゆずってもらうことに成功した幻のアニリンカーフ。受注生産のプレステージ・ラインにのみつかってきたもので、肌理の細やかさは別次元にある。

NEXT≫業界が一致団結する呼び水に