2020.03.03 update

CADANと伊勢丹メンズ館による1年にわたるコラボプロジェクト「Takeover」が始動


今春より、日本を代表するコンテンポラリーアートギャラリーが組織するCADAN(一般社団法人日本現代美術商協会)と伊勢丹メンズ館が、1年間にわたるコラボレーションプロジェクト「Takeover」シリーズをスタートする。メンズ館の4フロアに設置された立方体の展示空間SI(ストアアイデンティティ)に、フロアテーマに合わせたスペシャルインスタレーションが出現。シーズンごとにCADANメンバーギャラリーがリプレゼントするアーティスト4組が作品を発表する。

  1. プロモーション用語「Takeover」が意味するものとは
  2. フロアテーマに合わせた4組のインスタレーションが出現。
    1. 1. 加賀美 健(所属ギャラリー:MISAKO & ROSEN)
    2. 2. 狩野哲郎(所属ギャラリー:ユカ・ツルノ・ギャラリー)
    3. 3. 小清水漸(所属ギャラリー:東京画廊+BTAP)
    4. 4. Ittah Yoda(取扱ギャラリー:Sprout Curation)

プロモーション用語「Takeover」が意味するものとは



一般社団法人 日本現代美術商協会(CADAN: Contemporary Art Dealers Association Nippon)は、日本の現代美術の振興と普及、現代美術市場の確立と発展、現代美術作家の国際的な認知度の向上、若手作家への支援と人材の育成を目指し、日本の現代美術の発展に寄与することを目的として2015年に設立された非営利の業界団体で、現在37のギャラリーが加盟している。

コラボレーションプロジェクト「Takeover(テイクオーバー)」の語源は、インスタグラムをはじめとしたSNSのプロモーション用語に由来。互いにテイクオーバーすることで伊勢丹メンズ館という場を用いて、CADANを構成するギャラリーで取り扱う現代美術をお客さまに新しい価値として提供する。

本シリーズでは、今の時代を反映する現代美術をフィーチャーし、スプリング、サマー、オータム、ウィンターの 4シーズンにわたり伊勢丹メンズ館のフロアに様々な現代美術が出現。4フロアに設置された立方体の展示空間SI(ストアアイデンティティ)*にて展示を行う予定だ。

*SI(ストアアイデンティティ)は、2019年3月に「男として、そして、人として -As a man , and As a human- 」を新ステートメントに掲げ、生まれ変わった伊勢丹メンズ館のお迎えの場。シーズン毎に設定されたテーマに沿ってアート作品の展示を行っている。


フロアテーマに合わせた4組のインスタレーションが出現。

1. 加賀美 健(所属ギャラリー:MISAKO & ROSEN)


現代アートの異端児が鮮やかに放つ、メンズ館のための作品

 
  • ■メンズ館1階=正面玄関、メンズアクセサリー



    加賀美健 「Fashion」 (2020) Mixed media, Dimension variable © Ken Kagami, Courtesy of Misako & Rosen
  • かがみけん●1974年東京生まれ。現在も東京を拠点に制作活動を行い、日常的な出来事や美術史のフレーズを題材に作品を制作している。今回、メンズ館では「ファッション」「デパート」「メンズ」などあらゆる要素をモチーフにサイトスペシフィックな作品を展示する。


2. 狩野哲郎(所属ギャラリー:ユカ・ツルノ・ギャラリー)


見るものに作者の問題意識を突き刺すようなインスタレーション

 
 
  • ■メンズ館2階=メンズクリエーターズ

     
    参考画像*実際の展示作品とは異なります

    狩野哲郎 「すべての部分が固有の形になる / Every Part Unique」 (2019) 150×150×63 cm, mixed media (glass, wood, found objects), Photo: Ken Kato, (C) the Artist, Courtesy of Yuka Tsuruno Gallery

    かのうてつろう●1980年宮城県生まれ。既製品や植物を組み合わせることで、空間へのドローイングとしての新しい「風景」を造り出すことに取り組んできた。2009年から取り組んでいるインスタレーションでは、時に鳥という「他者の視点」を取り込みはじめる。こうした狩野の作品世界では、モノや空間があらかじめ持っていた意味や機能から逸脱して扱われることで、人間にとっての価値観や認識方法が宙づりにされ、普段、私たちが意識することのない新たな知覚や複数的な世界の想像を促す。



3. 小清水漸(所属ギャラリー:東京画廊+BTAP)


戦後日本美術史の重要な芸術動向「もの派」をリードする作家の代表作
 
  •  ■メンズ館4階=メンズラグジュアリー

     
    小清水 漸 Susumu Koshimizu, “アリアドネのエチュード Etude of Ariadne” (2007) (w/ rope) 78(h)×185×175cm, (w/o rope)73.5(h)×55×110c, 栗、鉄、麻縄 / chestnut tree, steel, hemp rope, Photo by Kei Okano, Courtesy of Tokyo Gallery+BTAP 

    こしみずすすむ●1944年愛媛県宇和島生まれ。現在は京都と大阪を拠点に活動。1960年代後半から木、石、紙、土、鉄などを用い、素材間のかかわりを重視した作品を制作してきた。1970年前後の美術運動「もの派」の中心的アーティストであり、ベネチアやサンパウロのビエンナーレ展をはじめ国内外の展覧会で活躍している。

4. Ittah Yoda(取扱ギャラリー:Sprout Curation)


興味の対象にレイヤーをつけず、3Dプリンタを駆使するコンテンポラリーアート
 
  •  ■メンズ館6階=メンズコンテンポラリー
     
    Ittah Yoda, “Philaé” (2020) ポリウレタン、シリコン、感温性顔料 スタンド:3D ポリアミド/ プリンタ出力約20×16×35,5cm Courtesy of Sprout Curation

  • イッタ・ヨーダ●ロンドンの Royal College of Artでそれぞれ彫刻と写真を学んだVirgille ITTAH ヴァージル・イッタ(1981年フランス生まれ)と Kai YODA カイ・ヨダ(1982年東京生まれ)が2015年に結成したアーティスト・デュオ。VRとアルゴリズムによる体験型作品と、そこから発生したシェイプを3Dプリンタと伝統的な鋳造で生成する彫刻、温度や紫外線で変色するメディウムを用いたレイヤー状の絵画など、ポスト・ヒューマンのフェーズを伺う。主な個展に「降下する身体|記憶の断片」(2018@スプラウト・キュレーション)、「I think mango you say salmon」(2016@Annka Kultys Gallery, London)他、ヨーロッパ各国で数多くのグループ展に招聘されている。今回は、VR(ヴァーチャル・リアリティ)の体験型作品のアルゴリズムからデータを抽出し、3Dプリンタ出力、それを元に鋳型を作った後、樹脂と温度で色が変わる顔料を鋳込んで製作した彫刻作品を発表する。


イベント情報
CADAN×ISETAN MEN'S : Spring Takeover
  • 3月4日(水)~6月16日(火)
  • メンズ館1階・2階・4階・6階

今後の予定
CADAN×ISETAN MEN'S : Summer Takeover
■6月17日(水)~9月15日 (火)
CADAN×ISETAN MEN'S : Autumn Takeover
■9月16日(水)~12月15日 (火)
CADAN×ISETAN MEN'S : Winter Takeover
■12月16日(水)~2021年3月まで


主催:伊勢丹新宿店メンズ館
協力:一般社団法人日本現代美術商協会

Text:ISETAN MEN‘S net

*価格はすべて、税込です。

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