2018.10.31 update

【対談】坪内 浩×干場義雅による<PATRICK/パトリック>発、“究極の大人スニーカー”(1/2)

<PATRICK/パトリック>から2年前にデビューした「CRUISE LINE(クルーズライン)」から、大人が履くのにふさわしい“究極のスニーカー”4型がイセタンメンズ別注で登場。10月31日(水)から2週間、メンズ館地下1階=紳士靴で、11月13日(火)までの期間のみオーダーを受け付ける。今回は、「クルーズラインを世界で一番たくさん持っています」と、実に16足をヘビロテするデザイナーの坪内 浩氏と、このスペシャルスニーカーを監修した干場義雅氏が、“オーダーから約3ヵ月待つだけの価値がある”と断言する、踵(かかと)のパーツに本クロコを使ったスニーカーを語り合う。


船旅のドレスコードは「エレガントカジュアル」が基準 


120年以上の歴史を有するフランスブランド<パトリック>のスニーカーというと、エスプリの効いたデザインや色使いがアピールする存在感が特徴だが、30年以上<パトリック>のデザインを手がける坪内 浩氏と、船旅を愛する干場義雅氏のタッグによる「クルーズライン」は、シンプルでありながらエレガント。2年前にデビューしたファーストコレクションは、「船旅を楽しむ人たちがより快適に船上で過ごせるように、そして寄港地の観光を楽しめるように……」というコンセプトから、長時間履いても疲れにくい厚みのあるソールと中敷きにカップインソールを搭載。重厚な見た目からは想像できないソフトな履き心地も魅力で、生産分は即日ソールドアウトを繰り返している。


スニーカー 各64,800円
お渡し:約3か月後


現在も「船旅に似合うクルーズライン」というコンセプトは変わらず、干場氏は、「現在の船旅のスタイルの基準はエレガントカジュアルです。<パトリック>のクルーズラインは、トラウザーズに履けて、ジャケットやスーツにも似合うエレガント寄りのスニーカーに仕上がっています」とコメント。

今回のオーダー期間を逃すと手に入らない“究極の大人スニーカー”は、アッパーにフランスの有名皮革メーカー・アノネイ社の革を使用。さらに、踵のパーツには「お互いに意見がピッタリ合った」というリアルクロコを採用し、後ろ姿までスタイリッシュな一足(4カラーバリエーション)が完成した。


一見シンプルなのに細かく計算されているデザイン(干場)

 

干場 ついに出来上がりましたね。想像していた以上にカッコイイです。どれを選ぶか迷うほど“良い顔つき”をしています。
坪内 思った以上に高級感のある靴に仕上がりましたね。ばっちりです。踵に本物のクロコを使ったことで、シンプルでエレガントなのは変わらず、ラグジュアリー感を醸し出しています。
干場 ファーストコレクションの「厚底ソール+コバの張り出し」というフォルムのバランスの良さに加えて、踵にプラスしたリアルクロコは正解でしたね。



坪内 こうやって改めてクルーズラインを見ると、スポーツメーカーには作ることができない革新的なスニーカーに仕上がっています。原型となるパターンは革靴の雰囲気を持ち、ソールはオリジナルで、ファーストコレクションを試作していたときに、「スニーカーにコバがあってもいいですよね」という干場さんの意見もデザインの特徴になっています。
干場 そこがデザインの妙ですよね。一見シンプルなのにものすごく細かく計算されています。
坪内 デザインするときには常に「パトリックらしさ」は頭にあって、クルーズラインは<パトリック>の特徴である細身でスマートな感じにまとまっています。アッパーには経年変化が楽しめる仏・アノネイ社の良質な革を使い、この革でしか出ないツヤ感も特別です。


ステッチをなくしたミニマルなデザインは大人の一足(坪内)

 

干場 今日僕は2年間愛用しているクルーズラインのファーストコレクションを履いてきましたが、最近思うのは、「もう一つ踏み込んだ自分ならではのものが欲しい」ということです。
坪内 それはどういう心境なのですか?
干場 買いものが好きでよく買いますが、買うなら自分のスタイルになっているものがいいし、たくさん持っているのではなくて、なるべく数は少なく、靴なら“究極の一足”があればいいのかなと。
坪内 自分も干場さんも買いものは好きですからね。
干場 ええ、そうなんですよ。靴なら履き心地が良く、スタイルに合うのはもちろん、やはり「特別なモノ」が欲しい。
坪内 それがクルーズラインでは、2人の意見が一致した「本物のクロコを使おう」ということですね。
干場 今日の坪内さんのスタイルように、エレガントなベルベットのジャケットを着て、ボトムスはカジュアルでスニーカーというのにピッタリです。船旅ならタキシードにノータイでこのスニーカーでもいい。踵のリアルクロコがさりげなくラグジュアリー感を出しているので、足元が負けないんですよ。


坪内 確かにドレスでもカジュアルでも、そのミックスでも履けてしまうので、つい16足も揃えてしまいました(笑)。
干場 クルーズラインは、レザーシューズに寄せているスニーカーなので、「スーツにスニーカー」という着こなしもすっきり収まりますから、ビジネスマンにもぜひ履いてほしい。僕も履き心地が良いので出張のときにも愛用していて、一年中どこにでも履いていける“究極のスニーカー”だと思います。

NEXT>"スタイルアップ"を叶える、大人のためのコンフォート靴