2018.09.01 update

新連載 #0|メンズ館7階が変わる!9月のリフレッシュオープンで「オーセンティックウエア」へ進化する理由【後編】(1/2)

前編に引き続き、今秋誕生する「7階=オーセンティックウエア」について語るのは、担当バイヤーの柴田と、セールスマネージャーの太田。さらなるフロアの進化を計画する中で、一番の課題として取り上げたのが「トラッドの魅力をどうしたら引き出せるのか」でした。この2人が、進化した7階で表現したいことや、お客さまへのメッセージを語ります。





進化した7階=オーセンティックウエアで2人が表現したいものとは?


太田 フロア総称の「オーセンティック」は、普遍性がある、変わらない、本物の、正統的などと受け取られる言葉ですが、裏を返せばアーカイブ的な古くさいイメージをもたれがち。けれども、自分の中では「着こなしを変えていけばずっと着られる」ある意味コンテンポラリーな要素も含んでいる。それを、「オーセンティックウエア」でまず払拭したい。

柴田 なぜ、今オーセンティックを広めたいかというと、7階で扱っている商品は、着こなし方や磨き方、サイズの選び方次第でいくらでも今っぽくなるんです。
誰もが必ず一度はアメリカを通っていると思いますが、太田さんが言うとおり、今は作り手もお客さまも若返っていて、アメカジも、モードも、クラシコもいろんなものを身につけてきた中で、「ミックスされたトラッド=オーセンティック」となっています。テイストは間違いなくミックスされていて、デザインはもちろん、ディテイルや素材に込められているいろんな物語を読む力も皆が持っている。




太田 特にドレスクロージングの流れからいうと、タイトでショートのスタイリングから、ドレープを意識したゆとりあるフィッティングやクラシックなディテイルの復活など、メンズの源流に戻ってきているのはピッティを見ていても明らかです。また、着こなしにも明らかな変化が生まれています。
昔のように、アメリカ、イタリア、英国など「その国のスタイリングだけ」ではなくなってきており、いかにミックスさせるかが世界のファッショニスタの関心ごとです。そこで、世界の流れに沿いながら「日本だからこそできるオーセンティックなテイストミックス」を表現する場が必要だと感じました。本質・本物を集めて、ミックスして格好良いスタイルを提案するのは、ここイセタンメンズだからできるし、とてもTOKYOらしいことです。

柴田
 確かに本質・本物を突き詰めると、スポーツウエア=カジュアルだけでなく、ドレスのクロージングがとても大切になります。7階は以前から「逸品でツウ好み」なアイテムが多いフロアでしたが、これからは着こなし=スタイルが問われていく。
そのドレスの提案に、太田さんのキャリアや趣味嗜好がぴったりはまって、これまで7階に欠けていたピースになります。バイヤーとセールスマネージャーという立場は違えども、お互いの得意ジャンルを上手く攻め合いながら、より「お客さまの感覚に近い」太田さんのお眼鏡に叶う視点を加えていきたい。

2ページ目>「オーセンティックというルールの中でいかにハズすか」を表現する場へ