2020.06.12 update

<Breguet/ブレゲ>|今年の“トゥールビヨン・デイ”はブティックオープン1周年も祝うダブルアニバーサリー

06.19 Fri -07.05 Sun
本館5階=ウォッチ/ブレゲ

伊勢丹新宿店の<ブレゲ>は“エレガンスと洗練”をテーマとして、2019年6月19日に本館5階にオープンし、このたび1周年を迎える。これを記念して、本館5階=ウォッチ/ブレゲでは6月19日(金)から7月5日(日)の期間、初代アブラアン-ルイ・ブレゲが発明し1801年6月26日に特許を取得した、複雑機構「トゥールビヨン」を搭載するモデルの数々をご紹介する。
<ブレゲ>は毎年6月26日を「トゥールビヨン」を称える記念日“トゥールビヨン・デイ”としており、今年はオープン1周年と共に祝うダブルアニバーサリーとなりそうだ。

 

 

「トゥールビヨン」とは、時計の歩度を制御するテンプ、ひげゼンマイ、脱進機一式をキャリッジに収納し、これを1分間で1回転させて、重力の影響で生じる誤差を解消する仕組みのことだ。この仕組みを搭載するには、非常に高度な技術が必要だというのを耳にしたことがある方も多くいるだろう。

そんな複雑機構を搭載したモデルにはどんなものがあるのだろうか。そこで今回は、期間中に実際に店頭でご覧いただけるモデルをご紹介しよう。

 


「マリーン トゥールビヨン エクアシオン マルシャント 5887」
25,608,000円
K18RGケース:直径43.9mm、トゥールビヨン、ランニング・イクエーション・オブ・タイム、パーペチュアルカレンダー、10気圧防水、自動巻

 

2020年はローズゴールドケースとグレーダイヤルを組み合わせたモデルも登場。
「マリーン トゥールビヨン エクアシオン マルシャント 5887」

 

「マリーン トゥールビヨン エクアシオン マルシャント 5887」は、<ブレゲ>のアイコンモデルでもある「マリーン」のコレクションを常に特徴づけてきた、大胆でスポーティなデザインを高度な複雑ムーブメントや繊細を極める手彫りの装飾に結びつけた時計だ。2020年はスレートグレーダイヤルを配したローズゴールドモデルが登場した。

 

搭載されるムーブメントは、同ブランドの超薄型の自動巻トゥールビヨン・キャリバー581から派生したもの。「トゥールビヨン」の基本的な設計コンセプトは、アブラアン-ルイ・ブレゲが特許を得た方式に根差し、それは今も変わらないが、現在の<ブレゲ>の「トゥールビヨン」の設計には、チタン製のキャリッジやテンプ、シリコン製脱進機といった、現代のテクノロジーも駆使されている。

 

 

また、「トゥールビヨン」の機構自体も新た設計し直され、キャリッジが外周の歯車で駆動するようになっていることで、「トゥールビヨン」とその構成部品全体が宙に浮いているように見える。主ゼンマイにも目が向けられ、厚さを減じる探求を進め、香箱の周囲に新たに溝を設けることで、この溝を利用して香箱を外から3個のベアリング・アセンブリーで支持するように工夫して、その厚みを25%も削減した。また、パワーリザーブ表示については、ダイヤルの他の表示とのバランスを考え、8時位置にゲージ型の表示を配置することで、デザインを損なわないようになっている。

 

 

ランニング・イクエーション・オブ・タイムを搭載した革新的な複雑機構

 

このモデルの優れた機構は、「トゥールビヨン」だけではない。同モデルには伝統的に一般市民が使う平均太陽時の分針と、真太陽時での分を直接示す第2分針がついている。

 

ムーブメントの中心にはサファイアクリスタルのディスクがあり、これがイクエーション・オブ・タイム(均時差)の周期を忠実に再現しながら1年で1周する。均時差とは、平均太陽時(1年を通し1日を24時間で区切った時間)と真太陽時(地球が太陽のまわりを回る軌道が完全な円ではなく楕円のため、太陽の南中から次の南中までの時間は一定ではない)の差のことだ。

 

ランニング・イクエーション・オブ・タイムの仕組みは“ディファレンシャル”と呼ばれる歯車のセット(差動歯車)で行われる。この巧妙な差動歯車の仕組みは、2つの独立した入力を1つの出力へと統合できる点にある。平均太陽時の分針の表示のほうは、時計のメインの輪列で行われる一方で、ディスクのカムの形状をなぞるフィンガーが均時差の情報を読み取り、続いて差動歯車が真太陽時(平均太陽時+均時差)を算出するための計算式を実際に演じ、その結果が真太陽時の分針で表示されるのだ。これら2本の分針によって、時計の持ち主は平均太陽時と真太陽時を一目で読み取ることができる。

 

 

また、ランニング・イクエーション・オブ・タイムの表示は、パーペチュアルカレンダーと連携している。このムーブメントのパーペチュアルカレンダーは、30日の月と31日の月、2月28日と閏年の29日といった4年周期のカレンダーに含まれるあらゆる不規則を計算に入れ、正しく表示する。

 

また、この表示スタイルも<ブレゲ>のコレクションの中では極めて独特なもので、新たに設計された機構が用いられている。曜日と月の名は、針ではなく小さな窓を通して示され、日付は「レトログラード」の名で知られる方式の針で示される。この針は1日から始まって月の終わりまで進み、最後の日の真夜中に瞬時に最初の“1”に戻り、翌月の日付がまたスタートするのだ。

 

 

航海の世界と特別な繋がりを持つデザイン

 

もちろん、複雑機構を搭載したからといって「マリーン」コレクションのデザインの特徴は損なっていない。「マリーン」コレクションのインスピレーションの源となった海洋との関連は、ダイヤルの中央にギヨシェ彫りで施された波頭モチーフのウェーブ模様によって強調され、アプライドのローマ数字や先端に月のモチーフをあしらったブレゲ針はローズゴールドで作られている。

 

ケースバック側を見てみると、かつてのフランス海軍の旗艦「ロワイヤル・ルイ」の姿がムーブメントのブリッジを横断して彫られている。船の全貌は4本のブリッジにまたがり、繊細なディテールがブリッジからブリッジへと次々に展開。ムーブメントが組み上がったときに絵の各エレメントが完璧に整列するように配置するには、極めて正確な作業が求められる。

 

また、香箱蓋にはコンパスローズ(羅針図)のモチーフがやはり手彫りで刻まれている。プラチナ製のペリフェラル・ローターにも<ブレゲ>伝来のギヨシェ彫りと彫金が施され、その形状のおかげで、ムーブメントのアートワークが隅々まで遮られることなく鑑賞することが可能だ。

 

このように、「トゥールビヨン」以外にも様々な趣向が凝らされているのが<ブレゲ>の時計の魅力。期間中は、ご紹介したモデルの他にも幾本もの「トゥールビヨン」搭載モデルを店頭にご用意。同時に見比べることのできる機会はなかなかないので、ぜひその目で魅力を確かめて見てほしい。

 

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イベント情報
<ブレゲ>|Breguet Tourbillon Day ~Breguet Boutique Isetan-Shinjuku 1st Anniversary~
  • 6月19日(金)~7月5日(日)
  • 本館5階=ウォッチ/ブレゲ
*諸般の事情により、中止または変更となる場合がございます。予めご了承ください。

 

Text:ISETAN MEN‘S net

*価格はすべて、税込です。

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