この春、メンズ館5階=メンズテーラードクロージングに新たに誕生した「アルチザン」は、ドレスクロージングの聖地を目指して、品格あるスタイルを発信する場。2019年秋冬シーズンも普遍的な価値や文化を理解しながらじっくり装いを楽しむ人のためのワードローブをラインナップする。

今シーズンのテーマとして山浦勇樹バイヤーが掲げたキーワードが「ヘリテージ」。まず注目したいのは、英国の著名な生地マーチャント「STAND EVEN(スタンドイーブン)」が展開している服地「ヘリテージ・ツイスト」にフォーカスして、<LIVERANO & LIVERANO/リヴェラーノ&リヴェラーノ>、<SARTORIA CIARDI/サルトリア チャルディ>、<DALCUORE/ダルクオーレ>、<AMBROSI/アンブロージ>など、至高のトップサルトと取り組んだスーツやトラウザーズだ。


<リヴェラーノ&リヴェラーノ>スーツ 529,200円


<アンブロージ>パンツ 118,800円


「モノ作りの精神と生地の精神が合致する究極の一着に仕上がった」と山浦が言うように、「ヘリテージ・ツイスト」は、複雑に撚られた多色使いの美しい深みのある色が特色。昔ながらの製法で手間ひまかけて作られた生地を使って、最良の作り手によって仕立て上げられた。

 

TOPICS ①

メンズ館初登場の名門&新鋭は、どちらも見逃せない注目作

 

伊勢丹新宿店に今秋初登場する<Marco Cerrato/マルコ・チェラート>は、レディメイド(既製服)の展開を遂に、メンズ館5階でスタートさせる。

<マルコチェラート>パンツ172,800円


イタリア・ナポリの名店「ロンドンハウス」で上着を作っていたのがアントニオ・パニコ、シャツを作っていたのがアンナ・マトゥッツォ、そしてパンツ作っていたのがモーラ家であることはよく知られているが、その名門といわれるモーラ家の血を受け継ぐのが、この<マルコ・チェラート>。ビスポークのアプローチをそのまま既製に落とし込んでいるので、アイロンワークのクセ取りは実に見事。腰に吸い付くような高いフィット感は、穿く価値ありの1本だ。

またこの秋冬のトレンドで見逃せないのが、山浦曰く「塩むすび」パンツ。プリーツやサルト的なデコラディブなディテイルなどの流れがあるが、最旬は“もう少しシンプル”なパンツ。ベルトループやサイドアジャスターがなく、サスペンダーボタンと長い持ち出しだけで、パンツ本来の良さをシンプルにまとめる傾向は注目に値する。

 

TOPICS ②

秋冬のジャケットとコート、そしてウィークエンドの装い

 

ジャケットは、ツイードのような粗野な素材感を持つカントリーテイストがこの秋の旬。イセタンメンズが各サルトと取り組んだコートが出色の出来だ。



<アントニオ パニコ>コート 1,188,000円


<Antonio Panico/アントニオ パニコ>は完全手作業による仕立てで最高の着心地を生み出すが、秋冬のお薦めのコートはマシンステッチ仕上げ。その理由をアントニオ・パニコ氏に問うと、「袖口のターンナップなど、こういうデザインはスポーツコートだから、堅牢なマシンステッチの方が雰囲気とストーリーが合う」と答えた。閉じはもちろんハンドメイドで、<アントニオ パニコ>ならではの端正な雰囲気が漂っている。

 


<チェザレ アットリーニ>コート 680,400円

そのほか、<Cesare Attolini/チェザレ アットリーニ>の品格あるチェスターフィールドコートや<SARTORIA CIARDI/サルトリア チャルディ>のポロコート、<Luca  Grassia/ルカ グラッシア>や<ORAZIO LUCIANO/オラッツィオ ルチアーノ>のコートもハウスモデルをベースに別注仕様にスタイルアップ。サルトならではの技術をふんだんに披露できるコートは、いずれも見どころ満載だ。


<アルフレッド リフュージオ>
レザージャケット 756,000円


さらに、ウィークエンドにリラックスして楽しむレザーアウターも充実。革専門のハンドメイドサルト<ALFREDO RIFUGIO/アルフレッド リフュージオ>からは、ライニングにヌートリアファーを忍ばせたラムスキンのブルゾンを初めて披露する。

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