まさに異文化中の異文化。でも今は新鮮で楽しい


柴田 なるほど。インドって若いうちに1回は行っておいたほうがいいって言いますよね。インドに2回行ってみて草野さんのなかではどんなイメージですか?

草野 インドですか? まだよく分からないですね。通わないと無理かなと思っています。
<イッセイミヤケ>や<ヨーガンレール>は縫製がとても美しい。縫製がとても美しくて、素直に「すごいなぁ」と思います。年に一回行くぐらいでは、自分が理想としているものは作れないですね。インドも工房も人も、上手く付き合ってみたい。次は9月に行こうと思います。
インドは5~7月は50度ぐらいになるので行くのは無理なんですよ。まさに異文化中の異文化が新鮮で、いろいろありましたが今は楽しいです。


草野 そのインドに去年行った後に本棚にあるのを見つけたのが、今日持ってきた松山猛さんの本『てすうと』です。買ったのは5~6年前でその時に読んで面白かったですが、もう一度読んだらインドのことがたくさん書かれているのに気づいて、自分が体験したこととも重なる部分があって、「自分がやっていることは間違っていないな」と思いました。

この本は、松山さんの遊びシリーズ全6巻のうちの一冊です。「布で遊ぶ」と書いてあって正直タイトルの「てすうと」の意味は分かりませんが、たまたま本屋で見つけて面白そうだなと。
本の中に、インドの他にイタリアの靴屋や革屋、仕立屋のことも書かれていて、クラシコイタリアブームの先駆けの頃に雑誌『ブルータス』で紹介されていた店と重なっています。松山さんとはお会いしたことはないですが、自分で現地取材して、自分目線でモノを選び買っているのが伝わってきて、ある種のバイブルですね。

改めて読んだら、さらに新しい発見もありました。「布のダイヤモンド」という項に、「パシュミナより貴重とされる布、シャルトゥーシュ」というのが書かれていて、検索しても出てこない。

柴田 現代においても本当に出てこないですか?「シャルトゥーシュ」「インド」「生地」…(スマートフォンで検索)。確かに検索しても出てこない。
そういえば、「てすうと」の意味ってイタリア語の“tessuto=洋服の生地・素材”のことじゃないですかね?

草野 あぁ、流石イタリア人(笑)ここでも一つ繋がりました!一度手にしてみたいですね「布のダイヤモンド」。インドに通っていたらいつか出合えるかも…。

柴田 本の持つ力ってすごいですよね。草野さんが一冊の本に出合ってインドに飛び、そして帰ってきたら、また異なる本を手に取る...。
そこに神の啓示が(笑)