2019.01.29 update

【対談】<CLOUDY/クラウディ>銅冶勇人×<Gravevault/グレイブボールト>瀧下慎一郎|途上国への支援+モノとしての魅力を最大限に感じてほしいアンダーウェア(1/2)

筆者が<CLOUDY/クラウディ>代表の銅冶勇人氏が語った記事(https://www.imn.jp/post/108057199162)を読んでから臨んだインタビュー。アフリカのカルチャーをファッションに取り入れることで、現地の経済発展に寄与したいと言う彼の崇高な願いを伊勢丹メンズ館がバックアップするという図式に、近年話題の「エシカルファッション」や「フェアトレード」というキーワードを頭の片隅に置いていたのだが、現場でお会いした銅冶氏にハナからその2語を否定された。


<CLOUDY/クラウディ>代表の銅冶勇人氏


「途上国を支援しようという意識の裏には、慈善活動とかお涙頂戴的なものが多いですよね。それで実際に流通する商品は、現地のひとたちが汗水垂らして作ったものかもしれないけれど、それ本当に欲しいものなの?とか、同じようなモノなら他のブランドのほうがクオリティが高かったら、普通にそっち買うでしょ、みたいなことってあるじゃないですか。僕は他ブランドときちんと肩を並べることができて、ちゃんとみんなが欲しいと思ってくれる、デザイン面でも品質面でも、確かな競争力のある商品を提供したいと思っているんです。そうして初めて支援が継続できると考えています」。

これまでTシャツやバッグ、シューズなどをリリースしている。アフリカ支援のために商品を買ってくださいではなく、気に入って買ってみた商品が、じつはアフリカ支援の一端だったという視点は真逆だ。あくまでモノありき。支援ありきでは、継続性が薄いことを若き起業家は理解している。聞けば銅冶氏の前職は世界的な投資銀行。彼の名を検索すれば、その華麗なる履歴が明らかになる。スーパーエリートがアフリカ支援に身を投じ現在に至る過程は、さまざまなメディアが取り上げている。


©CLOUDY


2015年に立ち上げた<クラウディ>は、アフリカ伝統の生地や民族衣装をファッション雑貨に取り入れることで、現地に雇用を創出。昨夏、伊勢丹メンズ館で行ったポップアップストアではTシャツを150枚を売り切った。まだまだ成長過程のブランドでは考えられない数字である。確かな結果は、次回へとつながる。今年、日本の下着メーカーとのコラボレーションを実現させた。パートナーとなったのは、同館地下1階の紳士肌着で確固たる地位を築いている<Gravevault/グレイブボールト>。代表の瀧下慎一郎氏はいう。


<Gravevault/グレイブボールト>。代表の瀧下慎一郎氏


「うちではあまりデザイナーやブランドとコラボすることはないんです。理由は……、やっぱり文化が合わないから。お話はたくさんいただくのですけれど…。その点、銅冶さんとは初めてお会いした時に、その考え方に共感できた。それならやってみようと、謹んでお受けさせていただきました」

糸からこだわった究極のナイロン製アンダーウェアは、生地の滑らかさ、フィット感とスタイリッシュなパターンに加えて、エッジの利いた大人の遊び心を大切にしている。コンセプトに掲げる『「これでいい」ではない「これでなくては」』という信念は、どこか銅冶氏の、「フェアトレードじゃなくファッションでありたい」という意識に通じるのだ。



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取材を初めてから瀧下氏と銅冶氏は、真面目な話と与太話を交えながら、仲の良い先輩と後輩がじゃれ合うような空気を醸している。だが、2人が顔を合わせたのは今日が2回目と聞いて驚いた。前回は、コラボ企画の初回打ち合わせで、その後は商品と情報のやりとりだけなのだという。見た目もトークも、瀧下氏は銅冶氏の頼れる兄貴で、銅冶氏は瀧下氏の舎弟という空気なのだ。

「●●が××で、▲▲じゃん」「いや、それマジヤバイですって(笑)」。

詳細が、ちょっと書けない話を、先程からコソコソと2人でしている。

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