変わらない使い心地を生み出すために、一番手がかかるのは毛の選別


父からは、「普通のことを普通にこなしてくれている」と言われますが(笑)、一番手がかかるのは尾脇毛の選別です。
乾燥させていない生木を使って家を建てると、柱が割れたりゆがんだりしますが、私たちはカナダや中国から入荷した毛を「ひごし」という作業で、毛を乾燥させて、コシの強さと反発力が出るようにしています。



製作工程をご紹介いただいた時の一コマ。一点一点、細かな工程を経て作られるブラシは、一人で月に十数本が限界だそう。
機械には真似できない、緻密な作業がブラシの使い心地を格段に向上させている。

市販されている馬毛(本毛)のブラシと違って、乾燥させていない生毛を使っているので、使っていくうちにどんどん広がっていってしまいますが、うちでは毛を枯らすことで、変わらぬ使い心地を生み出しています。そういう父のアイデアと発想は活かしながら、絶対手は抜きたくないですね。
父を継いで「一生モノのブラシ」にしていきますので、大切なスーツやジャケット、ニットなどに<イシカワ>洋服ブラシをご愛用ください。






Text:ISETAN MEN'S net
Photo:TAKU FUJII

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