2018.11.07 update

【連載】帽子デザイナーインタビュー⑤<マウサウ>デザイナー masako|心に思い描いた景色を、ニット帽というキャンバスに<マウサウ>らしく表現する(1/2)

メンズ館1階=シーズン雑貨・装身具では、10月下旬から帽子の新作プロモーションやオーダー会が目白押しです。どのブランドも、デザイナーの意匠を感じられるものが揃っています。

今回イセタンメンズネットでは全6回に渡り、10月・11月に行われる帽子ブランドの各デザイナーにインタビューを実施。第5回目は<MAUSAU/マウサウ>デザイナー masako氏のインタビューをお届けします。ぜひこのインタビューをお読みいただき、オーダー会に足を運んでください。

<MAUSAU/マウサウ>秋冬帽子コレクション
□11月14日(水)~20日(火)
□メンズ館1階=シーズン雑貨・装身具


―――まず、帽子作りのインスピレーションの源になっているものを教えてください。
初めてローマを訪れた時、コロッセオの壊れそうでいて重厚な姿に心を奪われました。
「繊細で壊れそうだけど重みを感じる、コロッセオのようなニットはどうやって作るのだろう?」と、その後悩みながら制作したことが、私独自の方法でニット帽を作るきっかけとなりました。
旅先で出会った風景やそこに流れる空気を感じ、その同じ感覚になれるような帽子は?風景の中の石畳をニットで表現したら?と、想像して色を配合したり、ある物の質感・重量感を私の中で糸に置き換えたりして制作します。

―――帽子作りの醍醐味はどんなところに感じますか。
帽子という限られたキャンバスの中、いかに<マウサウ>らしさを表現できるかを、自問自答しながら制作しています。
何度も作り直しながら、頭や心に思い描いた以上の作品が出来上がった時、制作の楽しさを感じます。また、10年以上被り続け、お客さまご自身で育てられた帽子に再会した時、制作を続けていて良かったと、心から思います。




―――モノづくりに対してのこだわりや想いをお聞かせください。
人の手の温かさにこだわり、主となる糸の染色をはじめ、すべてを自らの手作業により仕上げています。
さまざまな色や素材を合わせて独特の風合いを表現するのが好きで、綿糸でも縒りの違う糸を合わせたり、同系色でも違う染め方の糸を合わせたりします。
一針一針丁寧に編むことにより、一針一針違った表情やあたたかみ、重量感がでて、手作りを超える作品になると信じて、制作しています。

NEXT>今後は帽子の枠を飛び出した作品にチャレンジしたい―――