2018.10.02 update

<NAMACHEKO/ナマチェコ>|優れたアート感覚から生まれた最新メンズコレクションが登場

ファーストコレクションからまだ1年余りというスピードで、パリのランウェイまで一気に駆け上がってきた新進気鋭のブランド<NAMACHEKO/ナマチェコ>。2018-19年秋冬コレクションは「BELONGING」というテーマを根底に置きながら、前シーズンよりさらに洗練された広がりをコレクションで披露した。いよいよメンズ館2階=インターナショナル クリエーターズに登場する。

今シーズンは、厳選された世界35店舗のみで販売 

<ナマチェコ>はイラクのクルド人自治区で生まれ、スウェーデンで育ったDilan LurrとLezar Lurrの兄妹により2015年にスタートし、ベルギーに生産拠点を持つメンズウエアブランド。彼らはバグダードの北方にあるキルクークでクルド人として生まれ、8歳と4歳の時に両親とともにスウェーデンに移住した。

伝統を重んじながら制限のあるイラクの環境と、個々の自由な独創性を重視するスウェーデンの環境や文化の違いは、彼らが成長していく中で多くの多角的概念をもたらし、「二面性」と「文化的アイデンティティ」は、<ナマチェコ>の表現する強く揺るがないコアとして、シンプルでありながらも独創性を追求したディテールに落とし込まれ表現されている。

クルド人とスウェーデン人との両方のアイデンティティをコアに持つ彼らは、学生時代にファッションではなく、水道や道路建築などのインフラに関する土木工学を学んだのち、独学でパターンメイキングを習得。<ナマチェコ>はデザインコンセプトとして「クラシックテーラリング・シルエット・クラフトマンシップ」に重きを置いている。


コート464,400円

<ナマチェコ>初のショー形式で発表したコレクション

 

建築工学を学んでいた背景を持つ彼らが、2018-19年秋冬コレクションの会場として選んだのが、建築家オスカー・ニーマイヤーの作品で、歴史的建造物として名高いパリのエスパース・ニーマイヤー。この建物は、これまでも限られたメゾンのみがショーを許された歴史をもつ。

コレクションのファーストルックは、デザイナー自身がかねてから強く心に描いていたというシグネチャーコートである、シェットランドウールのピーコートが登場。イセタンメンズではブラックを展開する。このウール素材は1767年創業でカシミヤとウールの老舗である英国・ジョシュアエリス社のものを使用。ボタンには鹿の角から掘りだしたホーンボタンをひとつ一つあしらい、このホーンボタンは今季のコレクションのキーディテールとして3種類の形が随所にちりばめられている。


左/ジャケット258,120円
中/コート322,920円
右/カーディガン160,920円

重要なインスピレーションとして登場するアート

 

<ナマチェコ>の中で非常に重要なインスピレーションとして度々登場するのが「アート」で、特にシーズンのカラーパレットや新しい素材感の提案は、アートのフィルターを通して毎シーズンのコレクションを形成していく。

今回のコレクションでは新しいオリジナルの生地製作にもトライし、中でも仏・ロワールの生地メーカーが手がけたブルー、グリーン、レッドの生地は、<ナマチェコ>だけがエクスクルーシブで使用できる特別なもので、イセタンメンズで展開するロングベストにも使用されている。

また、これまでの<ナマチェコ>のすべてのコレクションでは、デザイナーの心情を表現するものとしてイタリアのシルク生地メーカーの生地が用いられ、今コレクションでは、アメリカの近代画家のモチーフから引用された生地が登場した。


シャツ193,320円、ベスト214,920円


着こなしで注目されるシャツとベストのセットアップは、数学教師だった母親を亡くしたLurr兄妹が母親への追悼の意を込めた作品で、シルクウール混の生地と貝ボタンで仕立てられている。

*価格はすべて、税込です。

お問い合わせ
メンズ館2階=インターナショナル クリエーターズ
03-3352-1111(大代表)