2015.11.09 update

【インタビュー】ネイサン・ウィリアムス(『KINFOLK』編集長)|自然と共存する生活

全米で住みたい街ナンバーワンとされる、オレゴン州ポートランド。この街はアメリカ国民のみならず、豊かなライフスタイルを送りたいと考える世界中の人々から注目を集めています。その理由を、ポートランド発のライフスタイル誌『KINFOLK/キンフォーク』の編集長であり、11月11日(水)からメンズ館1階=プロモーションにて開催される「Slow Design for Men's Living」をディレクションするネイサン・ウィリアム氏に伺いました。彼が考える"豊かな暮らし"とは…。


上質な時間の流れを感じる、それが"ポートランド"という場所

「ポートランドというと様々な生活シーンが思いつきます。例えば、上質な食事や、アウトドアで過ごす時間。イメージを形にするクリエイティブの観点で考えると最適な都市であると言えます。小さな都市であるということは、友人に偶然に出会ったり、自転車通学したり、シンプルにゆったり暮らすことが容易になるのです。"スロウデザイン"はそんな何気ない暮らしの中から生まれたコンセプトです。」


"スロウデザイン"は人がゆとりを持って生きる上で、デザインはとても大切だということへのメッセージ

「"スロウリビング"とは暮らしそのもの。文字通りゆっくり生きるということ。そして、そのような生活を支えるすべてのものの総称です。"スロウリビング"には大きな価値があり、それを満たすデザインは私たちが地に足の着いた生き方をするためにとても重要な役割を果たすと考えています。私たちはこのコレクションを通じて、デザインというものが、ファッションの普遍性や用の美を備えた日用品の製作、そのほか数多くの"スロウリビング"のためのアプローチにどのように貢献できるかにとても興味を持っています。"スロウデザイン"は、私たちが毎シーズン、コレクションを通じて探し求めているもの、そのものです。

また、今回のコレクションでは『キンフォーク』がコンセプトの一つとして提唱する"スモールギャザリング"も重要な要素。"スモールギャザリング"は小さな集い。即ち、友人や家族など身近にいる人たちと一緒に過ごすことへの喜びや感謝。一緒に食卓を囲み、美味しい料理をシェアすることは、私たちの"ギャザー=集まる"という行為の中のキーコンテンツです。そして、今私たちは、より広い感覚の中で"コミュニティ"というコンセプトを捉えることで、人が持って生まれた情緒に訴えかけているところなのです。」

そう語る彼が手掛けるコレクションにはどこか"温かみ"や"柔らかさ"を感じ取ることができます。


ゆったりとシンプルに生きるための最適なコレクション、それを体現するのが<ouur/アウアー>

「人生において、ゆったりとシンプルに友人と共に生きるということが最善であると考えています。<アウアー>は人々がゆったりとシンプルに暮らし、コミュニティを深めることを探求していく、出版・デザインスタジオです。そのために私たちは、本・雑誌を発刊し、機能的なアパレル商品や製品をデザインし、そういった価値を見直せる空間や体験を提供しています。

今回のプロモーションでは<アウアー>が考える空間やテーブルウェアも提案していますが、やはり中心はメンズウェア。私は汎用性と長く愛用できることを重要であると考えています。私自身はシンプルなスタイル(デコラティブではない)を好みますが、シンプルなウェアはコーディネイトやレイヤードしたりする自由や、職場やディナー、ウィークエンドに家でリラックスするスタイルなど様々なシーンに合わせて着るものを選べるなど、多くの自由を与えてくれます。プロモーションではその生活価値観を感じてくれれば嬉しいです。」

ネイサン氏が手掛ける「Slow Design for Men’s Living by Nathan Williams」は11月11日(水)から24日(火)まで。主な展開商品はこちら

ネイサン・ウイリアムス
世界30ヵ国以上で発行されているライフスタイル雑誌『KINFOLK/キンフォーク』編集長。2013年日本語版も発行。食や小さな旅など、生活の風景を美しい写真で綴る。

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03-3352-1111(大代表)