2026.02.17 update

オカザキニットで掴んだ“心地よさ”の作り方|ISETAN MEN'S Buyer’s blog 木村 円香 vol.3


糸と染めの工程を見たその足で、オカザキニットへ。社長と<V:room>の山崎さんにご一緒いただき、商談と工場見学を並行して進めました。「しっとり」「ふっくら」と軽くて柔らかく、ユニセックスで心地よいスウェットに近づくために、生地の条件を言葉と手触りで合わせていく時間です。

ISETAN MEN'S Buyer’s blog

伊勢丹新宿店メンズ館のバイヤーによる「ISETAN MEN'S Buyer’s blog」は、商品の企画から店頭に並ぶまでの裏側を、バイヤー自身の言葉で伝える連載企画。普段は見えにくいものづくりの現場をブログ形式で発信していきます。

 

オカザキニットと進める、生地づくりの核心点

オカザキニットさんとご一緒する心強さは、現場の選択肢の広さにあります。丸編みの対応範囲が広く、狙う触感に合わせて編み機の設定を選べること。また、糸や原料の段階から相談ができ、工程をまたぐ段取りもスムーズです。経験と知識が豊かな皆さんとお取組をいただけることが何より安心材料です。



生地選びの進め方—言葉と手触りで条件を揃える

生地選びでは、テーブルに生地サンプルを広げ、まずは触って感覚を共有します。厚みの見え方は控えめに、手に乗せるとやさしい。動いたときに重さが出ない。この三つを軸に、糸の選び方、度目の調整、起毛の強さ、ループの詰まり具合を順番に確認しました。


「ふっくら」「しっとり」という言葉だけに頼りすぎず、戻りや肌離れといった具体的な手がかりで合わせていくと、みんなの目線が自然に近づいていくのを感じました。この打合せた内容をもとに、次回サンプルの完成が楽しみです。



工場で学ぶ、編み設定と触感の出し方

打合せを終えると一同工場の中へ。
丸編み機が整然と並んでいて、ローからミドルまでゲージの幅があることを目で確かめました。


編み機ごとに出る風合いが違うから、触感に合わせて編み機を選び、ゲージ(目の細かさ)と度目(詰まり具合)を足し引きして調整していく。実際の設定を見せていただきながら、低めのテンションで糸に負担をかけない編み立てが、空気を含むような柔らかさにつながることを実感しました。



和歌山の一皿に感じた、段取りの美学

食の記憶も、この日の手触りに近いものでした。昼は和歌山ラーメンへ。卓上のゆで卵と“早すし”(押し寿司)をラーメンと一緒にいただくのがこの街の定番。必要なものが手元に揃っていて、迷いなく進められる感じが、モノづくりの現場の進行と重なります。


オカザキニットでは、着心地の条件を丁寧に言葉にし、編みの“出し方”を現場で学ぶことができました。プロの皆さんの確かな手つきに背中を押してもらえた気持ちで、3日目に臨みます。

プロフィール
木村 円香(きむら まどか)
伊勢丹新宿店 メンズ館 地下1階 肌着・靴下・ナイティ バイヤー
ラグジュアリーのアシスタントを経て、バイヤー歴4年。コスメティクス、肌着を担当する中で、外面だけでなく“内面の充実”にも目を向け、心地よいルームウェアや香りでリラックスする時間を大切にしている。
 
 
Photograph&Text:Madoka Kimura


*本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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