2022.09.29 update

【対談】「高円寺Safari×ISETAN MEN’S」 英国の名品アーカイブコートの魅力

伊勢丹新宿店 メンズ館1階 プロモーションでは10月5日(水)から「THE COAT」を開催。「ネクストヴィンテージ」 「アーカイブス」 「マスターピース」を切り口に、いつまでも着続けたくなる名作コートが集結する。

その切り口の一つ 「アーカイブス」では、高円寺にある人気の古着店「サファリ」の全面協力により、名品コートが多数出品される。

今回はサファリの名物店長、田島佑介さんと、自身もサファリに足繁く通うバイヤーの稲葉がイベント開催に向け、アーカイブの古着コートの魅力について語る。

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<プロフィール>

田島 佑介(左)
高円寺を代表する人気古着店「サファリ」の3号店・5号店店長。3号店と5号店はユーロヴィンテージを取り扱うショップとして、ユーズドの革靴、クラシコブランドのドレスクローズ、今回の「THE COAT」にも出品されるアウター類を取り扱う。

稲葉 智大(右)
伊勢丹新宿店メンズテーラードクロージングバイヤー。イタリアンクラシック、ブリティッシュ・トラッドなど、ドレスクローズに精通しながらも、従来のルールにと囚われない新しいスタイリングを実践している。内外のデザイナー、サルト、他店バイヤーとの交流も多数。


バイヤー稲葉が古着屋に足を運ぶ理由

古着好きが足繁く通う街、高円寺。アメカジ、ミリタリー、ユーロヴィンテージ、アウトドアなど、それぞれに専門性が高いショップがこだわりの品揃えを競うこの街は、海外の著名なデザイナーもアイデアソースを探しにお忍びで訪れるという。


「サファリ」は、高円寺に6店舗を構える、人気店だ。多彩なカテゴリーをもつ各店舗のなかでも、ユーロヴィンテージ系の古着を扱う3号店と5号店の店長を務める田島さんは、その豊富な知識と温厚な人柄でメディア出演も多く、多くのファンをもつ人物。伊勢丹新宿店バイヤーの稲葉智大も、その一人だ。


「サファリさんと弊社とのお取り組みは4年前、靴博に出展していただいたことにはじまります。もともと僕自身、サファリさんが大好きで、休みの日など、こっそり覗きにきていたのですが、店長の田島佑介さんとも食事をする仲に。いつか、なにかできればなと思っていたところ、今回、コートのイベントにご参加いただくことをご快諾いただいた次第です。」(稲葉)

錚々たるブランドの、状態の良いユーズドのドレスシューズを取り扱うサファリ3号店はあまりに有名で、世界中から靴マニアが訪れることで知られている。今年9月21日から10月4日まで開催される「ISETAN靴博2022」にも出展し、希少なデッドストックや国内展開のないブランド靴も多数出品する予定だ。

メンズクロージングが専門の稲葉は、ドレスシューズに限らず、スーツ、ジャケット、シャツ、ネクタイなど、サファリの取り扱う古着のセレクトに惚れ込み高円寺に通ううち、近年のファッショントレンドと、ユーロ古着とがクロスオーバーしていきていることを感じていたという。


「最近のメンズクロージングには色柄や素材の質感はもちろん、シルエットの変化だったり、スタイリングの仕方も、古着の持つ独特な雰囲気を感じさせるものが少なくないですよね。自分でもスーツに古着のコートを合わせる着方をしていますし、5階のお客さまのなかにもデザイナーズの服に古着をあわせるミックスコーデを散見します。SNSでは、ウェルドレッサーたちが古着を巧みに取り入れた着こなしをしていている様子をよく見かけるようになりましたし、古着がごく身近な存在になっていると感じます。」(稲葉)


たしかに最近のトレンドでもあるビッグシルエットは昔の着丈や袖丈に通じていたり、ガーメントダイや製品洗いは、ヴィンテージ古着のもつこなれ感や味を現代の技術で再現したもの。生地の色柄を昔のアーカイブから再現したり、織りや糸の撚り方まで旧式の技術を再現しようと各メーカーがやっきになっているなか、本物のもつリアリティに着目するのは理にかなう。サファリの田島さんは今の古着事情を冷静に分析する。

「昔なら野暮ったいとされた古着の味が、いまではファッションとして認知されるようになっています。肩が落ちたラグラン袖や、ウェストを絞らないシルエット、着丈の長さも今っぽいですよね。お客さまの年齢層も幅広くて、20代の若いファッション好きの方から、50〜60代のテーラードをひととおり経験されてきた方もいらっしゃいます。それに最近のビンテージ市場は価格が高騰していて、体感的にも実勢的にも過熱していることを感じています。」(田島さん)


古着屋と百貨店という、本来相容れないとさえ思えるショップが令和の時代に手を組んだ。服好きのために「本物のコート」を紹介する「THE COAT」に向け、どのような名作が並ぶのか期待は高まるばかりだ。

 

サファリだから叶う、名品コートの数々


稲葉 今回、サファリさんに協力いただいて「THE COAT」では往年の名作コートをご紹介できることになりました。

田島 これまで靴博では、ご協力させていただいた事があったけど、クロージングは初めてですね。

稲葉 今年の靴博にもご協力いただいているので、ほぼ一ヶ月間、田島さんは伊勢丹新宿店に通っていただくことになりました(笑)。今回のイベントでは、かなりレアなコートを出品いただけるそうですね。

田島 うちでも人気の高い、<マッキントッシュ>、<バブアー>、<インバーティア>といった英国製の名作コートをお持ちしたいと思っています。

稲葉 伊勢丹メンズ館でも、英国製のコートは人気が高いです。私も入社して初めて買ったコートは<アクアスキュータム>のトレンチでした。今も着ていますよ。

田島 英国製のコートって実用性が重視されているので、素材もタフだし、長く着られるんですよね。ユーズドでも状態の良いものが多いですし。

稲葉 一生着られるコートだと思っています。それに昔も今もベストセラーのコートって実は、定番と呼ばれるコートなんです。少しずつシルエットや素材はアップデートされていますが、基本的に設計は変わっていない。


田島 だから古着に注目する人がいるのではないでしょうか。バルカラーやトレンチは、今も支持されていますし、ここ数年はダッフルコートの人気も高まっています。

稲葉 以前、細身で着丈も短いコートが流行ったこともありましたが、最近はゆったりとしたシルエットに戻ってきてるじゃないですか。そうなると、着込まれて味の出た昔のコートがいいなって思うのかも。

田島 肩が落ちるラグランスリーブとかも、今っぽいシルエットに着られますよね。そもそもラグランって英国発祥ですし。

稲葉 ウールのコートも脂気が抜けて、いい感じになっていたり、オイルが抜けたバブアーの質感も味がありますよ。クラシックなスーツに合わせているお洒落なイタリア人、よくいますよ。

田島 バブアーは、かなり希少なモデルもあるので、ご紹介しようと思っていたところです。港湾労働者の作業着だけに耐久性が高いので、希少なモデルもいまだに残っているんです。


稲葉 店内を見渡してもお宝だらけだなってことが伝わってきます。ホントは取材より、いろいろ試着してまわりたいんですけど(笑)、イベントに出品されるコートを、いくつかご紹介してください。


アーカイブで見つけた希少なコートコレクション

<バブアー>「ムーアランド」(サイズ:42) 495,000円

<バブアー>は現在、王室御用達の証であるロイヤルワラントを抱く由緒正しきブランドだが、こちらの「ムーアランド」はワラント無しの白タグが取り付けられている。1950年代にワラント付きの黒タグに変わる以前のコレクターズアイテムとしても希少なモデルだ。

<バブアー>「インターナショナル」(サイズ44程度)385,000円


コートと同じワックスドコットンのボトムズが付属する、バイカーのためのライディングコートとして登場した「インターナショナル」のセットアップ。胸にはチームロゴがプリントされており、雨の中を疾走するバイクレーサーのためのモデルと推測される。

<インバーティア>バルカラーコート(サイズ:38) 66,000円



1904年創業の老舗ファクトリーブランド。ずっしりと量感あるヘリンボーンツイードは90年代のモデルだが、いい具合に脂が抜けており新品では出せない趣。ラグランスリーブの落ち感と、膝下の長い着丈は、今風のビッグシルエットに通じるトレンド感が漂う。


<グローバーオール>ダッフルコート(サイズ:36)22,000円


ダッフルコートの老舗として半世紀以上の歴史をもつブランド。このダッフルコートは70年代後期のモデルと推測される。トグルは水牛、ループには革紐がセットされており、年代を感じさせないほど状態は良好。織りで表現されたブラックウォッチも希少なモデルだ。

【イベント記事はこちら】
・“一生着れる服”をテーマにした銘作コートが集結!「The COAT」プロモーション開催。

イベント情報
「THE COAT」
  • 開催期間:10月5日(水)~10月18日(火)
  • 開催場所:伊勢丹新宿店 メンズ館1階 プロモーション

 

 

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 Text:Yasuyuki Ikeda
Photo:Natsuko Okada

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*撮影時のみマスクを外して、撮影を実施しています。
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