左:〈常陸野ネストビール〉「ニッポニア」788円
中:〈湖畔の杜ビール〉「いつもありがとうビール」699円
右:〈伊勢角屋麦酒〉「ねこにひきニューイングランドIPA」864円

倉本 お尻にニッポニアとついているのは?
倉友 昭和30年代にその姿を消したビール麦、金子ゴールデンを地元の有志とともに復活、そうして完成させたのが「ニッポニア」であり、金子ゴールデンは金子丑吾郎さんという農家の方がつくった日本初のビール麦なんです。
倉本 猫もかわいい。「ねこにひきニューイングランドIPA」……ネーミングも面白い。
倉友 戦国時代のお茶屋にルーツをもつ二軒茶屋餅が1997年に発売した〈伊勢角屋麦酒〉の新機軸。ポートランドの新進ブルワリー、カルミネーション・ブルーイングとコラボレーションした一本となります。


倉本 なぜ、猫?
倉友 ブルワリーでは原料の麦芽をネズミから守るために猫を飼うことが多いんです。欧米ではブルワリーキャットといわれます。で、例に漏れず両社のオーナーも猫好きだったというわけです。
倉本 もしやこの猫ちゃんたちは?
倉友 ええ。かれらの愛猫です(笑)。

──呑みっぷり同様、気持ちのいい決めっぷりでした。それにしてもビールを前にするとつぶらな瞳がさらに大きくなるような(笑)。
倉本 いまでは大のビール党ですが、はじめのうちはお付き合い程度。開眼したのはある暑い夏の日、撮影が終わってスタッフと一緒に入ったありふれた居酒屋でした。カラカラに乾いた喉に流し込んだ瞬間、なんて美味しいんだろうって。去年は身内や知人を招く我が家恒例のパーティに合わせ、とうとう家庭用のサーバーをリースしました。そのうまさといったら(遠い目)。


──(大ファンの)広島カープが優勝したときもビールが手放せなかったようですね。
倉本 バックネット裏を陣取って何度売り子さんを呼んだか覚えていないほど杯を重ね、そして優勝が決まって完全にタガが外れました。カープファン御用達の店→友人宅→ふたたび夜の街へ、といった具合に朝までつづいたハシゴの右手にはつねにジョッキがありました。ぼんやりする頭でなにをやっているんだろうと思ったものです。呑んでもほとんど体内にとどまらないわけですから(笑)。

──撮れ高OKです。まさかのビールだけで第1回が終了(笑)。【つづく】


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Text:Kei Takegawa
Photo:Natsuko Okada

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