2018.02.03 update

【インタビュー】帽子デザイナー 武市 暁|大人のためのありそうでなかった帽子を求めて東京下町へ──帽子ブランド<TERAI craftment/テライクラフトメント>の魅力を探る(1/3)

「台東デザイナーズビレッジ」を拠点に活動する帽子ブランド<TERAI craftment/テライクラフトメント>。デザイナーの武市 暁(たけいち あき)さんは、多摩美術大学工芸学科を卒業後、帽子メーカーで職人として国内アパレルのさまざまなブランドの帽子製造に関わり、2014年に自身のブランドをスタート。2月7日(水)から20日(火)までメンズ館1階=シーズン雑貨・装身具にて初のポップアップストアを開催する運びとなった。

イベント情報

<テライクラフトメント>プロモーション

□2月7日(水)~20日(火)
□メンズ館1階=シーズン雑貨・装身具

デザイナー来店情報

武市 暁氏来店

アルファベットのデザインの帽子をご購入いただいたお客さまに、お好きなアルファベットを刺繍するサービスを行います。(無料)
■2月10日(土)・11日(日)・17日(土)・18日(日)各日12時~6時


<テライクラフトメント>のデザイナー武市 暁さん

「ブランドをスタートして最初の目標を達成できます!」

 

――三越伊勢丹のバイヤーが展示会で<テライクラフトメント>の帽子を見て、今回のポップアップストアに繋がったそうですが、伊勢丹新宿店メンズ館の印象は?

伊勢丹は洗練されている百貨店で、行くたびに発見があってとても面白い場所です。帽子デザイナーとして活動をはじめて、同業のデザイナーのイベントを見たり、会いに行ったりする場にもなっています。実は、3年前に台東デザイナーズビレッジに入ったときに、「ブランドとして最初の目標は、この“デザビレ”にいる間に、メンズ館でイベントができるように頑張りたい」と公言していたので、今回のポップアップストアはとてもうれしいです。


――今日、武市さんはパンチングスエードのキャップをかぶっていますが、これもポップアップに登場するアイテムですね。

職人時代にメンズブランドのOEMの仕事も多く、ブランドスタート当初はメンズに力を入れていました。自分の父親世代は、スポーツブランドのキャップをかぶっている人が多くて、違う選択肢もあっていいとキャップを作り始めました。

このスエードキャップは「毎日かぶってほしい」ことを前提として、日本人の頭に合わせたパターンにこだわっています。特に、前が深くなりすぎないよう、顔が隠れないように、表情が見える“開店状態”のキャップに仕上げました。


<テライクラフトメント>キャップ 13,500円


――“開店状態”とは面白い表現ですね。

帽子は顔に近いアイテムなので、目深にかぶるより、表情が見える方が素敵です。キャップを格好良くかぶるのにはいわゆる“ハチの深さ”が大きく関わるので、何種類かパターンを用意し、かぶって気に入ってもらえるようにしています。

スエード素材は以前から興味があって、ピッグスキンの国内生産量の9割を担っている墨田区の工場に何度も行って、昨年初めて作りました。ピッグスキンは牛革よりも薄くて軽く、通気性が良いので蒸れにくく、オールシーズンかぶることができます。スエードキャップは新作も含めてポップアップでご紹介します。