2017.04.25 update

【インタビュー】新世代のロックユニット、グリム・スパンキーが語る、”神様” ザ・ローリング・ストーンズの魅力(1/2)

性別や人種はもちろん、国や世代までも超えて人々を繋いでいく、音楽ーー。伊勢丹はこの春、「ROCK TIME LINE」と題して、音楽史をひとつの”タイムライン”と捉え、新しい音楽体験の”場所”を作り出す。

 

4月26日(水)から、本館1階=ザ・ステージで開催されるパート1では、伊勢丹新宿店がキュレーターとなり、さまざまなアーティストとコラボレーション。くるりや相対性理論などの国内人気バンドから、ポーター・ロビンソンら気鋭の海外アーティストまで、錚々たる面子の参加が予定されている。


*画像はイメージです

そして5月3日(水)からはメンズ館1階=プロモーションにて、今年55周年を迎えるザ・ローリング・ストーンズを大々的にフィーチャー。ビジュアルアーティストの東市篤憲が空間演出を手掛け、過去のシングルアートコレクションやストーンズをフィルムに焼き付けた世界的なフォトグラファー、ボブ・グルーエンが会場を彩る。

また、5月5日(金)には、ストーンズを敬愛する新世代ロックバンド、グリム・スパンキーのライブを開催する。グリム・スパンキーは、松尾レミと亀本寛貴の男女2人による音楽ユニット。松尾のハスキーで力強いヴォーカルと、亀本のロックでブルージーなギターサウンドで、古き良きロックサウンドをベースとしながらも、今の世代感を反映させた独自の音楽を鳴らしている。メジャーデビューして数年だが、すでに”自分たちの場所”を確立していて、幅広い音楽ファンに受け入れられている。


GLIM SPANKY(グリムスパンキー)
ロックやブルースを基調にしながらも、新しい時代を感じさせるサウンドを鳴らす、ボーカル&ギター松尾レミとギター亀本寛貴の男女2人組ロックユニット。アートや文学、ファッションなどのカルチャーとともにロックが存在することを提示している。ハスキーで圧倒的存在感のヴォーカルと、 ブルージーで感情豊かなギターが特徴。http://www.glimspanky.com/

彼らの音楽性は”ロックとブルースを基調とする”と形容されるが、それはまさしくシカゴ・ブルースに影響を受けてバンドをはじめたストーンズと重なる部分だ。ボーカルを務める松尾レミも「音楽的にもヴィジュアル的にも大きな影響をうけた」と語る。

「彼らは最強のポップスターであり、エンターテイナー。いい意味でのB級感を保ちながら音楽をやっていると感じています。音楽史に残るような、それこそ神様のような存在なんだけど、同時に手の届くような親しみやすさがある。だからこそこれほどまでに世代を超えて愛される存在なんだと思います」

「3年前、東京ドームではじめて生でストーンズを見た時のことは、今でも忘れられないです。最初の曲から、アンコールまでずっと涙が止まらなかった。幻というか奇跡を見たという気がしました」(松尾)


ギターを務める亀本寛貴も同じ時、同じ空間でライブを見ていた。音楽性と大衆性の関係について深く考えるきっかけとなったという。

「ストーンズの音楽には、ブルースという核がある。例えばビートルズやオアシスらの音楽は一聴して心を奪われるメロディラインが存在します。ですが、ストーンズはグルーヴ重視。音楽的にはけっこうマニアックなんですが、彼らの立ち姿、着ているもの、メンバーひとりひとりの存在感、そういったものがカオスのように混ざり合って、ある種のポップネスを生み出している。ロックとかブルースとかポップミュージックとかを超えた存在、ザ・ローリング・ストーンズというひとつの音楽ジャンルになっているんです」(亀本)

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