2016.04.04 update

<尾道デニムプロジェクト>チャーリー・ヴァイスが出会った「おしゃべりなデニムたち」(1)|出張販売会を開催中

春を色に喩えると、陰陽五行説では「青」と言われています。青がイメージアップするフレッシュな季節にふさわしいモノを取り上げる2016年春の「ISETAN JAPAN SENSES/イセタン ジャパン センスィズ」の一環として、広島・尾道の「尾道デニムショップ」でしか購入できない「尾道デニム」が、メンズ館8階=イセタンメンズ レジデンス/チャーリー・ヴァイスに初登場。チャーリー曰く、「初めてその一本に出会ったとき、その姿が語る背景に圧倒されたのを思い出します」と語る“リアルなストーリーのあるデニム”をご紹介します。


「穿く→回収」 「配布→穿く」を毎週繰り返す

場所は、世界に誇るクオリティのデニムを生み出す備後地方にある広島・尾道。穿くアイテムは、糸から染め、織り、裁断、縫製まですべて地元で作られ、古き良き製法を貫いて作られるデニムブランド<「RESOLUTE/リゾルト>の2モデル。そのデニムを育てるのは、漁師、大工、住職、保育士や農家など尾道で暮らし、働く人びと。

一人につき2本のデニムが渡され、一週毎に1本を穿いて、それを回収。回収されたデニムは洗い専用工場で職人の目を通して洗われ、また同じ人に配布し、穿いてもらうというプロセスを一年間続けるというプロジェクト「ONOMICHI DENIM PROJECT」が2013年1月に始まりました。


デニムを通じて、人と町の物語を世界へと伝えていく

この「デニムを人が穿いて育てる」というプロジェクトは、尾道の町の魅力を世界に向けて発信することを目的にスタート。尾道で働く人びとがデニムを文字通り“ワークパンツ”として一年間穿き続けてユーズドデニムに育てるという、世界に類を見ない方法で、初年度(2013年)は尾道の性別・世代を超えた270名(540本)が参加しました。

同じ型のデニムをさまざまな職業の人がワークパンツとして穿き続けることで、仕事や日々の生活の中で刻まれたシワや自然な色落ちなどの個性が次第に出て、機械加工では作り出すことのできない色落ちのユーズドデニムが作り出されます。

チャーリーは、「ときに洋服は、身につける人自身よりも雄弁に、その人のことを語ることがあります。その意味で、『デニム』は最もおしゃべりな衣服。だって、そこに刻まれたダメージは、着る人のライフスタイルそのものを表しているのだから。どんな風に、どの部分の色が落ちているのか、どんな擦り切れ方をしているのか。そして、その人に、どれだけ馴染んでいるのか。元来、ワークウエアであったデニムは、着る人のスタイルに応えて、その味を増してゆきます」と語ります。


「尾道デニム」はすべてが一点もののデニム

尾道を舞台に、働く人とものづくりという視点で切り取り、一人ひとりの生業や生活を一本のデニムに刻み込み、発信していくONOMICHI DENIM PROJECT。多種多様な働き方によって生まれた、加工では絶対に作り出せない色落ちのデニムはもちろんすべて一点ものです。必要な手間を惜しまず“育てられた”デニムは、尾道にある「尾道デニムショップ」でしか購入できませんが、今回チャーリーの呼びかけによって尾道を出て、伊勢丹新宿店メンズ館に登場しました。

今回の販売会では、<リゾルト>のスタイリッシュに穿きこなせる細身のストレートの「710モデル」(紙パッチ)と、アメリカンワークテイストに穿きこなせるゆるめのストレートの「711モデル」(レザーパッチ)の2型がラインナップ。ウエストサイズとレングスはさまざまなので、1本1本に刻まれた物語を想像しながら、あなたの1本を見つけてください。


自分でデニムを育むことができるオリジナルキットも販売

また今回は、ONOMICHI DENIM PROJECTを通じて、職業によって異なるデニムに求める機能性が徐々に浮き彫りになり、プロジェクト参加者の声をアイデアソースに、機能性に特化して誕生したデニムの第一弾「MODEL ODP001」も販売。働く人のリアルな声から生まれたワークパンツにもご注目ください。

さらに、販売会では、<リゾルト>の新品デニムも販売されていますが、リアルユーズドを自分の手で育てられる「尾道デニムスターターキット」(新品デニムを購入の方のみ購入可能)も登場。キットはONOMICHI DENIM洗剤や洗いのレシピなどが含まれ、「尾道デニム」が洗われている島根県の洗い専用工場で洗ってももらえる権利も2回付き。さらに、デニムが育った際には、目利きのプロがあなたのデニムをじっくり査定し、尾道デニムショップでの委託販売も可能です。

(2)では「ONOMICHI DENIM PROJECT」のセクションマネージャーにお客さまの反応などのお話を伺います。

<尾道デニム>販売会
□3月30日(水)~4月12日(火)
*4月2日(土)・3日(日)・9日(土)・10日(日)は尾道デニムプロジェクトのセクションマネージャー・和田幹洋氏も店頭にて販売をいたします。


Photo:Ozawa Tatsuya

お問い合わせ
メンズ館8階=イセタンメンズ レジデンス
03-3352-1111(大代表)