きれいめのカジュアルが好きだと言うのは、自身の甘いマスクに似合うからだろうか。サッカー日本代表でもあり、ドイツ・ブンデスリーガの所属チームでキャプテンを務める酒井高徳は帰国中、メンズ館にもよく買い物に訪れるという。

「ハンブルクにも、結構いいショップがあるんです。自分で見つけたんですよ。チームメイトに聞いたら、あまり服を買いに行かないというので。月に2〜3回は、新作のチェックに行ってます」。

行きつけの店があるとは、かなりの服好きとお見受けする。フレンチ系のデザイナーズなど、お気に入りのブランドに限らず、幅広くショップをチェックするのだという。

一番好きな服は「何枚持っていても困らないから」という理由でトレーナーやパーカだ。グレースウェットだとパジャマっぽいので、紺や黒など濃いめの色を選ぶことも多いそう。多少派手なレタードやプリントも、あまり他の人が着なそうな色柄ほど自分で攻略したくなってしまうのだとか。

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カジュアル一辺倒というわけでもなく、スーツを着る機会も少なくない。海外組は日本と違いドレスコードを設定した会合も多いと聞く。お洒落をして出席することを楽しむ文化があるのだ。

「チームメイトとパーティを開いたり、食事会などがあるときはスーツやジャケットで行くことが多いです。いつもタイドアップというわけではありませんが、デニムを合わせたり、インナーをTシャツにしたり。最近だったらスーツにタートルニットとか、その日の会の意味合いによってコーディネートを考えます。スーツにスニーカーっていうのも普通ですね。会の趣旨と相手によってスタイルを変えるのはマナーでもあると思います。それに、その場に相応しい服を着ることで、自分自身が快適でいられるんです」。


この日、袖を通した<アディダス>のアイコンスーツにスニーカーのスタイル。ジャケットと共地のタイを締めてドレスアップしたスタイルも堂に入っていた。シアサッカー調の素材は、これまでの素材感とは打って変わって天然素材のような雰囲気を醸し出すが、これまで通り、吸汗速乾性に優れるクライマライト機能も備わっている。

「見た目と違って、ストレッチ性もあるんですね。軽いし肌触りもいいし、めっちゃ動けそう。ユニフォームを着ているのと、あまり変わらないです。このままピッチに出られそうだし、スーツの概念が変わってしまいそうです」。

フラップを収納したジップ式の腰ポケットはアクティブに動くのにも最適だ。ブランドロゴとパンツの裾をまくると表れるスリーストライプスにはリフレクターを採用。夜間の安全性が図られている。


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「白を差して着こなすと清潔感ありますよね。タイをしない時は、ポロシャツなんか合わせたいですね」。

男たるものスーツはクロゼットにつねに何着か用意しておかなければならないとは、ドイツに渡ってから知ったという。そしてスーツの着方もタイドアップする以外いくつもバリエーションを知っておかなくてはならないことは、実際にスーツを着ていく場を数多く持つことで体感してきた。パーティや遊びのときの盛装も、移動時や会見時に求められる正装も、酒井にとっては並列だ。

「シワになりにくそうだし、飛行機や新幹線の移動も楽そう。帰国のとき、このスーツだったらカッコいいかな」。もう、次にこのスーツを着るときのシーンとスタイリングを考えていた。
 

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