第1回
 

干場モデルが登場!?旅の思い出をパターンオーダーで鮮やかに表現


「<PELLE MORBIDA/ペッレ モルビダ>は船旅を愉しむような本質を知る大人たちに向けて作ったバッグで、僕の原体験に映画『めぐり逢い』(1957年・アメリカ)があります。豪華客船でめぐり逢った男女が織りなす美しくて素敵な恋物語ですが、ブランド名となった“柔らかな肌(革)”は、その主演女優のデボラ・カーをイメージしたものなのです」と語るのは、ブランドをプロデュースする干場義雅。オリジナルレシピの柔らかなシュリンクレザーを纏ったバッグは、快適で優雅な船旅に持っていきたくなるデザインとカラーで人気だが、2月7日(水)より、メンズ館地下1階=紳士鞄では、パターンオーダー会を実施。新型クラッチを含む、全7モデルのオーダーが可能で、今回ご紹介する「干場モデル」も承る。



「飛行機の1時間は、船の一日」というたとえが示すもの


四方を海に囲まれている国なのに、船旅は特別という意識はないだろうか。旅を上手に愉しんでいる人たちは、国内外でクルーズの旅を満喫しているという。干場が語る“船旅の魅力”とは──

船旅にはクラスがあって、上からラグジュアリー、プレミアム、カジュアルと分かれますが、先月、アッパープレミアムクラスで、タイ・バンコクからベトナム・ホーチミンまでのオーシャンクルーズを愉しんできました。

船旅の大きな魅力は、「飛行機の1時間は、船の一日」という言葉に尽きます。飛行機だと移動は点と点ですが、船旅はホテルがそのまま移動するような快適さがあり、ゆったりと時間を過ごせるのが魅力。飛行機の12時間は、船だと12日間になるのです。


今語られる、<ペッレ モルビダ>誕生ストーリー


8年ほど前に仕事の転機があり、知人から「旅に出てみるのもいいんじゃない」と勧められて、イタリアのヴェネツィアからシチリア、そしてモナコまでの船旅をしてみました。その旅が最高で、とても感動して、「みなさんに船旅の良さを伝えたい」と思ったのが、<ペッレ モルビダ>の原点です。

その船旅を経験して、<ペッレ モルビダ>の誕生はもちろん、ラジオ『ワールドクルーズ』や雑誌『セッテマーレ』にも繋がり、<パトリック>の「クルーズライン」も船旅からのインスパイアです。それぐらい最初の船旅は自分の人生に大きく関わり、ある意味で分岐点になり、人生観まで変えたものでした。

人生を変える旅のお供にしてほしい「干場モデル」




<ペッレ モルビダ>のファーストモデルは「メイデンボヤージュ(処女航海)」という名を持つとてもベーシックなもので、それから、持ち手を長くしたり、隠しポケットを作ったり、内装に手触りの良い人工スエードを使うなど、お客さまの声を反映させて、「今が一番良いバッグ」を作っています。

2018年春夏シーズンは、「アマゾンクルーズ」をテーマにしていますが、船旅がベースにあるので、シーズン毎に“船の行き先”を変えることで、カラーリングも自ずと変わり、それを楽しみにしてくれているお客さまもたくさんいます。


今回作った「干場モデル」は、ギリシャのサントリーニ島のカラーリングにインスパイアされました。サントリーニ島には行ったことがありますか? エーゲ海に囲まれた島で、青い海と白い建物のコントラストが素晴らしい場所です。そのブルーと白のカラーリングにして、ジャケパンやデニムにも合う柔らかいイメージも醸し出すよう工夫しました。

パターンオーダーでは、好きな配色ができるので、好きな場所のイメージカラーや、そこに行ったときに感じた色彩などにすると、バッグにとても愛着を感じていただけると思います。また、オプションでラインを入れることができ、アルファベットや記号も3文字まで選べます。


船旅に学んだことと、お客さまへメッセージ


これまで8~9回、船旅を経験していますが、毎回思うのは、人と風景が一体になって「一つの美しい景観」になれるのは知性があるからだと思います。ファッションはセンスといいますが、実はその前に知性と知識が必要です。

たとえばサントリーニ島を旅する外国人やそのカップルは、着こなしも持ち物も、そのブルーと白の風景と一体になる着こなしを楽しんでいますが、残念ながら、多くの日本人ツーリストはそのバランスが悪いです。風景にコーディネートが溶け込めるようになれば、それが旅上手の極意かもしれません。

最近特に思うのは、「好きな時間で生きた方がいい」ということ。船旅というと、リタイアしてからの楽しみのようなイメージがありますが、できれば若いときから好きなときに、好きな場所へ旅する方がいい。人生は本当に一度きりなんです。

ぜひ<ペッレ モルビダ>を通して、船旅を知って、出かけて愉しんでいただき、感動して、気絶してください!

第2回
 

見た目と機能どちらを選ぶ?両者を叶えるビジネスバッグとは


「鞄という字は“革を包む”と書きますが、<PELLE MORBIDA/ペッレ モルビダ>ではブランドスタート時から、“様々なシーンで持てる”ことを意識したものづくりをしてきました。ビジネスバッグも仕事の多様化やオフィスでの女性の目を意識して、時代性を反映した使いやすさを形にしています」と語るのは、同ブランドをプロデュースする干場義雅氏。春からの新生活で「ビジネスバッグを新調したい」というビジネスマンに向けて、干場氏と担当スタイリストの右田がビジネスバッグのトレンドを語り合う。


ファッション・ディレクターの干場義雅氏とメンズ館地下1階=紳士鞄を担当するスタイリスト右田

 

明確に分かれる「スタイリング」派と「道具」派

 

干場 右田さんはビジネスバッグ担当ですが、お客さまからどんな要望や声が多いですか。
右田 大きく2タイプに分かれますが、主にスーツを着用して、ベルトや靴と同じく「スタイリング」の一部としてバッグを選ぶ方と、バッグは実用性重視で、PCやタブレットなど必要なものを入れて運ぶ「道具」として選ぶ方に分かれます。
干場 なるほど。2タイプをキーワードで分けるとどうなりますか。
右田 「スタイリング」派は、素材とカラーにこだわった見た目重視。「道具」派は、軽さ、内と外のポケット、マチ幅などですね。
干場 よく理解できますが、まったく真逆な印象ですね。


右田 「スタイリング」派は、ナイロンよりレザーを好まれ、黒やネイビーなどの定番色ではなく、グレーなど明るめの色が人気です。「道具」派は、PCなどのほかに最近はお弁当箱や水筒が入るサイズが必要で、マチ幅が広く、持ち方の多様性のある2WAYや3WAYが人気です。
干場 右田さんの説明を聞くと、お客さまのニーズが時代性を反映しているのがよくわかりますね。
右田 スーツを着てお仕事される方は、すでに黒やネイビーのバッグはお持ちなので、違うカラーに着目され、ジャケパンなどカジュアルな格好でOKな方は、ユーティリティな外ポケット付きで、内ポケットの数なども気にされます。
干場 今の時代の仕事の多様化が、バッグ選びにも如実に表れていますね。

 
いま、ビジネスバッグに求められているもの


 


ブリーフケース 51,840円
(28×40×13cm)



干場
 今日の自分はクラシックなスーツですが、一昔前なら、四角いレザー製のアタッシェや重いダレスバッグを合わせていたと思いますが、今の時代にはまったくフィットしません。
右田 確かにスタイリングを重視される方も、レザーを好まれますが、軽さと大きさにはとても敏感ですね。明るいカラーに加えて、「より軽く、より使いやすいバッグを」と言われます。
干場 スーツを着て仕事をしている男性は、今までも良質なバッグを持っているはずですが、今は女性の社会進出もあって、おしゃれにも相当気を配られています。会社の中に女性がたくさんいますから、「スタイリング」という自分目線の他に、オシャレという他人目線も加わっているのが、お客さまの声によく表れていると思います。
右田 スタイリングを気にされる方は、バッグを持って鏡の中のバランス感をしっかり検証しますね。
干場 道具派の人は、どんな特徴がありますか。


右田 オフィスのドレスコートが緩やかな男性は、リブパンやデニム、スニーカーで仕事をされるので、ノマド的な機能的で機動性のあるデザインと素材を好まれます。
干場 鞄という字は「革を包む」と書きますが、<ペッレ モルビダ>ではブランドスタート時から、「様々なシーンで持てる」ことを意識したものづくりをしてきました。スタイリング派も道具派も別々のことを要求しているように思いますが、要約すると「軽さ、丈夫さ、色」なんですね。
右田 そうですね。その3つの要素を<ペッレ モルビダ>で解釈していただいて、伊勢丹新宿店別注のブリーフケースを作っていただきました。

ビジネスシーンでの“Well Balance”を形にしたバッグ


 


ブリーフケース 51,840円
(28×40×13cm)


干場
 バッグ選びに仕事や業種のカラーがはっきり出る時代なので、今のビジネスマンにふさわしい“Well Balance”をこのブリーフケースに盛り込みました。仕事は「事を仕る」と書きますが、ビジネスマンには「見た目に信頼感が備わっているかどうか」がとても大事です。仕事で使うバッグですから妥協せず選んでください。
右田 このブリーフケースのセールスポイントを挙げると、まず素材です。ナイロン×牛革のシュリンクレザーのコンビですが、このナイロン素材は見た目にレザー風で、<ペッレ モルビダ>の他のモデルでも評価が高いナイロンです。見た目のクオリティに対して、持ったときに軽いので、お客さまは驚かれますね。


干場 ナイロン素材は、伊・リモンタ社の「サフィアーノデイビス」を使用しています。ナイロンですが型押しレザーのような高級感があり、通常のナイロンと比べてより上品な仕上がりで、全体をレザーにするより軽量です。そして本体はキズに強いシュリンクレザーを採用。柔らかいフォルムを描き出します。
右田 ビジネスバッグなのでハンドルを持つ手持ちがメインですが、ショルダーベルトは自転車通勤や出張のときに便利ですね。
干場 持ち方のバリエーションとしてショルダーベルトは必須ですね。斜めがけした際に身体のラインに沿った曲線を描くよう本体デザインを工夫し、スタイルがきれいに収まる形にしています。


右田 お客さまが気にされる前側外ポケットは、定期やスマホの出し入れがしやすく、サイドポケットと合わせて「付いていてよかった!」と思われるはず。内装はスエード調の生地で高級感があり、緩衝材入りでPCやタブレット収納も大丈夫です。
干場 あと、日本人のビジネスマンが気にする底鋲(びょう)もあります。
右田 自立性の他に、「床や地面に直接置きたくない」という方は意外と多いので、マチ幅の広さと合わせて、購入のポイントになります。
干場 本体デザインは無駄なボリューム感がなく、それでいて容量が多いので、持ったときに圧迫感がないのもぜひ店頭でお確かめください。


柔らかい表情が特徴のレザーバッグにも注目

 

干場 <ペッレ モルビダ>の新作として、キズに強い型押しレザーで、裏側にキャリーケースベルトを標準装備したブリーフケースも登場します。
右田 型押しレザーはキズが付きにくく手入れがしやすいので使い勝手が良く、この新作は出張が多いビジネスマンにぴったりだと思います。
干場 右田さんが、「最近のスタイリング重視派は、黒やネイビーではなく、明るいカラーを選ぶ」と言われていましたが、<ペッレ モルビダ>でもグレーやネイビーのバリエーションに力を入れていて、たとえばグレーならライトグレーからチャコールグレー、ダークグレーまで色域はとても幅広いですが、そういう明度や彩度にこだわったバッグを素敵に持ってほしいと思っています。


ブリーフケース 58,320円
(30×40×10cm)
ご購入はこちら

右田 特にこれからの春夏は明るめのカラーが着こなしとマッチします。
干場 そういう色の変化を愉しめるのがセンスの見せ所ですね。革は経年変化が楽しめる素晴らしい素材ですが、自分が使って馴染んでくると愛着になっていきます。<ペッレ モルビダ>のレザーバッグは、角を落とした丸みが柔らかい表情を作り出します。革の馴染み具合とともにデザインも楽しんでください。

第3回
 

干場が直伝!新作トート&ミニショルダーが映える夏コーデ


「1年間のうち、355日働いて、残りの10日間のバカンスはクルーズの旅を」と語るのは、バッグブランド<PELLE MORBIDA/ペッレ モルビダ>をプロデュースする干場義雅氏。「今シーズンの<ペッレ モルビダ>は“アマゾンクルーズ”がテーマですが、クルーズの魅力は船で世界中のほとんどの場所に行けること。たとえアマゾンでも安全な状態でリバークルーズができるので大変な人気です」と解説。夏のクルーズに連れて行くなら……と選んだのは、コットン×リネンの混合素材が夏らしい雰囲気を醸し出すトートバッグとミニショルダーだ。

 


クルーズには感動があるから、行くと必ず気絶します

 

私が「クルーズの旅が大好きなんです」と言うと、船旅未経験の人は、「優雅なことを言って……」とか、「船に乗りたいけど、どうしたらいいかわからない」とよく言われますが。。。私が編集長をしている講談社のウェブマガジン『FORZA STYLE』編集部に女性部員が入ってきたので、クルーズ取材に行ってもらったら、「乗ってみないとあの魅力はわからなかった!」と気絶して帰ってきました(笑)。


船に乗っていると、移動が点ではなく“線”なので、地球儀を線でなぞっている感覚が味わえて、地球が丸いことがわかります。船の中はとても安全だし、時間を大事にするので、「旅の原点」といわれるのがよく理解できますね。<ペッレ モルビダ>は、そんな船旅の感動を、このバッグを通して味わっていただきたいと作ったブランド。海の上の移動を、バッグと共にご体験ください。

男女でシェアして楽しめる新作のトート&ミニショルダー



今回ご紹介するトートとミニショルダー(サコッシュ)は、リゾートのリラックス感をイメージさせる、ナチュラルで奥行のある色合いのキャンバスリネン素材を採用。ザラッとした夏らしい素材感は、ハードに使ってもシワになりにくく、表面にPUコーティングを施しているので、汚れが付きづらくなっています。両アイテムともキャンバスリネン素材と<ペッレ モルビダ>で人気のシュリンクレザーの組み合わせで、上品でスタイリッシュな印象をプラス。男女でシェアしてコーディネートを楽しめます。

クルーズの途中の寄港地の観光にぴったりのトート


トートバッグ 38,880円


トートバッグは1枚仕立てでとても軽く、開口部は旅先で使いやすいようにマグネットのボタン式。内装はコットン100%素材を使用し、パイピングテープをホワイトにして、夏の軽快さを表現。ペットボトルやハンドタオル、制汗剤など荷物が多くなりがちな夏に使える十分な収納力があり、フォルムにこだわる<ペッレ モルビダ>らしく、サイドを少しだけ内側にカーブさせ、ハンドルも柔らかいレザーを使っています。レザーワッペンチャームが付属しているので、カジュアル感もアップ。開放的な夏のクルーズにぴったりです。

 

大切な貴重品をサッと入れて、異国の街中へ

 


ミニショルダー 31,320円

ミニショルダーは薄マチで、コンパクトなサイズながら、財布やスマホ、手帳など小物類はもちろん、iPadも入る使いやすい大きさです。チケットやクーポンなどちょっとした物を入れるのに便利なフロントポケットのデザインは、波をイメージした<ペッレ モルビダ>らしい大らかな曲線が特徴的。ショルダーが外せるので、旅先でクラッチとしても使え、船内での食事のときなどに気軽に持てるのも魅力です。

<ペッレ モルビダ>のディレクターをしていると、「なぜ季節でバッグを持ち変えるのですか?」という質問もいただきます。そのときは、「日本人は四季を大切にしているので、衣食住にわたって“旬のものを楽しむ”ことがDNAにあって、そのことでライフスタイルが豊かになることを身をもって知っています」と答えます。


春にはちょうどいい服やバッグ、靴なども、太陽の陽射しが強くなってくる今頃だと、なぜか重く感じるもの。感覚的に重く感じると気分も重くなりがちなので、ライトなカラーや涼やかな素材がちょうどいい。人に与える印象も軽やかになります。

新作トート&ミニショルダーを使った干場流の着こなしを指南


 

 

干場流、新作トート&ミニショルダーを使ったコーディネート

 

今年1月にタイ・バンコクからベトナム・ホーチミンまでのクルーズ取材をしてきた干場氏。「オーシャニア・クルーズという船旅で、別名“美食の旅”と称されています。マスターシェフのジャック・ペパン氏は、フランスのド・ゴール元大統領をはじめ、多くのフランス首脳のプライベートシェフをつとめた世界的な名シェフで、彼の監修により考案されたメニューは、洋上でトップクラスとして知られています。このようにクルーズには様々な特徴があるので、単に船での移動だけでなく、ディナー用に装ったり、航路によって着こなしを変えてみたり、オシャレを楽しむ場でもあります」と感想を。


今回は、“アマゾンクルーズ”を想定して、<ペッレ モルビダ>のトートとミニショルダーに合う夏コーディネートを干場氏が指南。メンズ館5階=ビジネス クロージングで、アイテムをセレクトした。


船旅の着こなしのテーマは「クラシック・コロニアル」


自分は色を多く使うスタイリングは好きではなくて、<ペッレ モルビダ>のトートとミニショルダーはボディとシュリンクレザーの組み合わせですでに2色使っているので、今季気になるブラウン系やカーキ系など加えた「コロニアル」風にしてみました。

アマゾンクルーズの着こなしなので、乾いた土や砂のベージュや白、植物のグリーンやカーキなど、自然の中にある色をチョイス。カプリシャツやプリーツパンツなどクラシックテイストのデザインと合わせた「クラシック・コロニアル」で、足元をグルカサンダルにすれば、夏のリゾートスタイルの完成です。


Photo:Tatsuya Ozawa
Text:ISETAN MEN‘S net

*価格はすべて、税込です。

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