2026.07.22 update

【2026秋冬トレンド】 メンズ館バイヤーが最旬情報をお届け。今、選びたい“理由のある服”とは?

【2026秋冬トレンド】 メンズ館バイヤーが最旬情報をお届け。今、選びたい“理由のある服”とは?
伊勢丹新宿店 メンズ館では、館内でも多くのファンを持つ5階 メンズテーラードクロージングで、お客さまに向けて2026年秋冬アイテムをいち早くお披露目する受注会を開催しました。まだ夏本番を迎える前ですが、会場には早くも次の季節を彩る新作が登場。今回は受注会の様子とともに、2026年秋冬の注目ポイントをひと足先にご紹介します。

今季の品揃えを読み解く鍵となるのは、「DAILY ESSENTIALS」「MASTERPIECE」「JAPAN SENSES」という3つのテーマ。日々のあらゆる場面で頼りになる上質さと汎用性。時代を超えて愛される名作を纏う喜びと、これからの定番を見つける楽しさ。そして、日本ならではの技術やものづくりの背景まで含めて服を選ぶ満足感。今の大人が服に求めるこれら3つの価値について、テーラードクロージングを担当するバイヤー稲葉 智大に、その背景と具体的なアイテムを聞きました。

  1. Topic1:「DAILY ESSENTIALS」 ―日々の装いに重宝する、気の利いた上質―
    1. <タリアトーレ>今春夏シーズンの人気セットアップが秋冬仕様に
    2. <モリモト>重厚なレザーを、軽やかなシャツへ
  2. Topic2:「MASTERPIECE」 ―名作を纏う喜びと、これからの定番―
    1. <シュタインボック>伝統のローデンコートを、今のサイズ感で
    2. <スロープスロウ>―ウールで作る、次世代のスウェットパンツ―
  3. Topic3:「JAPAN SENSES」 ―日本の技術と、ものづくりの背景に目を向ける―
    1. <エス>トレンチの骨格を残し、今着やすい形へ
    2. <トーナイ>生地作りから生まれる、柔らかなセットアップ
  4. これからの服選びは、見た目のその先へ


Topic1:「DAILY ESSENTIALS」
―日々の装いに重宝する、気の利いた上質―


仕事と休日で着る服をはっきり分けなくなり、ジャケットを着ない日も増えた一方で、ラフすぎる装いでは心もとない場面もあるもの。そこで求められているのが、着心地は軽快でありながら、見た目にはきちんと感のある服です。
セットアップやレザーシャツ、ミドルゲージニットなど、着る場面を限定せず、組み合わせ次第で幅広く使えることもポイント。今季のテーマの一つである「DAILY ESSENTIALS」が表すのは、分かりやすい装飾や豪華さではなく、日々袖を通すなかで良さを実感できる“気の利いた上質”です。

その背景について、稲葉は次のように説明します。

「メンズ館5階はクラシックなテーラードを大切にしてきましたが、今は気候やライフスタイル、好まれるフィッティングも変わっています。少しゆとりがあって着やすく、それでいて上質に見えるもの。今季秋冬シーズンはセットアップやレザーシャツ、ニットなど、毎日の服装に取り入れやすいアイテムを幅広く展開する予定です」(稲葉)


<タリアトーレ>今春夏シーズンの人気セットアップが秋冬仕様に

<タリアトーレ>ジャケット 97,900円、パンツ 61,600円 □伊勢丹新宿店 メンズ館5階 メンズテーラードクロージング *9月上旬より展開開始予定<タリアトーレ>ジャケット 97,900円、パンツ 61,600円
□伊勢丹新宿店 メンズ館5階 メンズテーラードクロージング
*9月上旬より展開開始予定

そのテーマが端的に表れているのが、<TAGLIATORE/タリアトーレ>のシャツ型トップスとイージーパンツによるセットアップです。2026年春夏に好評を得た半袖モデルを、秋冬に向けて長袖仕様にアレンジしました。
トップスは襟付きのシャツ型で、ジャケットよりも軽い感覚で羽織れるデザイン。イタリア屈指の生地メーカー「REDA/レダ」のストレッチ素材を使い、パンツにはウエストシャーリングとドローコード、1プリーツを取り入れ、快適な穿き心地に仕上げています。

上下で着れば適度に端正に見え、それぞれ単品でも手持ちのニットやパンツと組み合わせやすい。幅広い場面で活用できるセットアップです。

「春夏の半袖モデルが非常に好評で、ジャケットほど堅苦しくなくても、上下で着ればきちんと見える服が求められていると感じました。今回はその長袖版です。シャツのように羽織れますし、パンツもイージー仕様なので、仕事の日にも休日にも使っていただけると思います」(稲葉)


<モリモト>重厚なレザーを、軽やかなシャツへ


<モリモト>レザーシャツ 187,000円 □伊勢丹新宿店 メンズ館5階 メンズテーラードクロージング *9月下旬より展開開始予定
<モリモト>レザーシャツ 187,000円
□伊勢丹新宿店 メンズ館5階 メンズテーラードクロージング
*9月下旬より展開開始予定

レザーウエアも、ライダースジャケットのような重厚なタイプだけでなく、シャツやブルゾン感覚で着られるものへと選択肢が広がっています。そこで今回稲葉が別注したのが、レザー職人・森元氏が手掛けるゴートスエードのシャツ。

<モリモト>は、ヴィンテージウェアを独自の視点で再解釈し、素材や仕立てを追求したレザーウェアを提案するブランド。今回は薄く漉いた柔らかなゴートスエードを使い、気軽に羽織れるシンプルなデザインに仕上げられています。
身幅には適度な余裕を持たせつつ、オーバーサイズに見えすぎないバランスに。裾を出してもタックインしても着られる着丈に設定し、裏側には汗止めを施すなど、レザーを日常的に着るための工夫も盛り込まれています。

「レザーは一枚着るだけで存在感が出ますが、硬くて重いとどうしても出番が減ってしまいます。そこで、Tシャツやニットの上に軽く羽織れるシャツを森元さんにお願いしました。柔らかいのでボタンも留めやすく、秋冬はタートルネックを合わせてもいい。レザーを日常着として楽しめる一着になっています」(稲葉)


Topic2:「MASTERPIECE」
―名作を纏う喜びと、これからの定番―

Topic2:「MASTERPIECE」 ―名作を纏う喜びと、これからの定番―
服の価格が上がり、買物にも慎重さが求められる今、目新しさだけではなく、長く着続けたいと思える一着が改めて選ばれていると稲葉は言います。時代を超えて受け継がれてきた名作には、その背景を知り、実際に纏うことで得られる満足感があります。
一方、現代の暮らしに合う着心地や使いやすさを追求するなかから、これから定番になり得る服も生まれています。二つめのトピックである「MASTERPIECE」では、すでに高い評価を得ている名品と、次代の定番を予感させるプロダクトの両方に目を向けます。

「伝統的なものや、本物志向のプロダクトは、メンズ館5階が以前から大切にしてきた軸です。ただ、昔から名作と呼ばれているものだけではありません。今の男性に必要なワードローブを丁寧に作り込んだ服も、これからマスターピースになっていくと思います」(稲葉)

<シュタインボック>伝統のローデンコートを、今のサイズ感で

<シュタインボック>ローデンコート 173,800円 □伊勢丹新宿店 メンズ館5階 メンズテーラードクロージング *9月下旬より展開開始予定
<シュタインボック>ローデンコート 173,800円
□伊勢丹新宿店 メンズ館5階 メンズテーラードクロージング
*9月下旬より展開開始予定
 
オーストリアの伝統的なアウターであるローデンコート。
厚手のローデンクロスや深いオリーブカラー、長い着丈といった伝統的な姿を大きく変えることなく製作。身体に沿わせて端正に着るだけでなく、今なら少し大きめのサイズを選び、ゆったりと羽織る着こなしも楽しめます。

稲葉が惹かれたのは、服そのものを変えず、着方によって新鮮さを引き出せる点です。
「このコートは、あえてモダナイズしていないところが良いのです。素材も仕立ても伝統的なままですが、今の感覚で少し大きく着ると、かえって新鮮に見える。服そのものを変えるのではなく、着る側の解釈を変えることで、名作を今らしく楽しめます」(稲葉)


<スロープスロウ>―ウールで作る、次世代のスウェットパンツ―

<スロープスロウ>スウェットパンツ 95,700円 □伊勢丹新宿店 メンズ館5階 メンズテーラードクロージング *10月上旬より展開開始予定<スロープスロウ>スウェットパンツ 95,700円
□伊勢丹新宿店 メンズ館5階 メンズテーラードクロージング
*10月上旬より展開開始予定

また、これからの定番として稲葉が挙げるのが、<Slopeslow/スロープスロウ>によるウール100%のスウェットパンツです。ウール糸を高密度に編み立てることで、表側は滑らかで引き締まった表情に。内側は大きなループを持つ裏毛仕様で、暖かな穿き心地を備えています。

生地の重みによって裾まで真っすぐ落ちるため、スウェット特有のだぶつきが出にくいのも特徴です。股部分にはマチを設け、動きやすさにも配慮されています。手に取ったときと穿いたときで、重さの感じ方が異なるのも、このパンツならではです。

「<スロープスロウ>は、長年ニットづくりに携わってきた日本人夫妻が立ち上げた、知る人ぞ知るニットブランドです。このパンツは非常に高密度に編み立てた生地を使っていて、手に取るとずっしりと重さがありますが、穿くとそれほど気になりません。生地がストンと落ちるので、スウェットでありながら輪郭がきれいに見える。内側は暖かく、腰まわりのホールド感もあります。楽に穿けて上品に見える、今の生活に合った新しい定番だと思います」(稲葉)



Topic3:「JAPAN SENSES」
―日本の技術と、ものづくりの背景に目を向ける―

Topic3:「JAPAN SENSES」 ―日本の技術と、ものづくりの背景に目を向ける―
ブランドの知名度だけでなく、どこで素材が作られ、誰がパターンを引き、どのような縫製を経て一着になったのか。服が完成するまでの過程を知ることも、今の買物における満足につながっていると語る稲葉。
そうした関心に応えるのが、3つ目のテーマとなる「JAPAN SENSES」です。

日本には、素材開発、パターン設計、縫製の各分野で技術を磨いてきた作り手が数多く存在します。インポート品の価格が上昇するなか、細部まで手を掛けたものづくりと価格のバランスという点でも、日本のプロダクトが改めて注目されています。

「日本の服は、縫製が丁寧というだけではありません。素材をどう作り、どんな形に落とし込み、製品としてどう見せるかまで細かく考えられています。デザイナーブランドはもちろん、シャツやネクタイの工場、日本人テーラーの仕事も含めて、作り手の背景をきちんと伝えていきたいと思っています」(稲葉)


<エス>トレンチの骨格を残し、今着やすい形へ

<エス>トレンチコート 148,500円 □伊勢丹新宿店 メンズ館5階 メンズテーラードクロージング *9月16日(水)より展開開始予定<エス>トレンチコート 148,500円
□伊勢丹新宿店 メンズ館5階 メンズテーラードクロージング
*9月16日(水)より展開開始予定

<ESS/エス>は、ヨーロッパのクラシックウエアをもとに、日本人パタンナーの設計力と国内生産によって、現在の着方に合う服へと仕立て直すブランドです。定番のロングトレンチコートは、ダブルブレストや大きな襟、長い着丈といった骨格を残しながら、肩のエポーレットを省略。身幅にもゆとりを持たせ、スーツだけでなく、ニットやカジュアルな装いにも重ねやすくしています。

「トレンチコートを新しく見せるために、装飾を加えているわけではありません。ディテールを整理して、よりミニマルな形に再構築し、従来のコットンギャバジンではなく高機能ウールを使うことで、モダンな表情に仕上げています。ヨーロッパのスタイルを理解したうえで、日本のパターン設計と仕様によって今の装いに取り入れやすくする。そこが<エス>の面白さです」(稲葉)

<トーナイ>生地作りから生まれる、柔らかなセットアップ

<トーナイ>ジャケット 77,000円、パンツ 49,500円 □伊勢丹新宿店 メンズ館5階 メンズテーラードクロージング *9月16日(水)より展開開始予定<トーナイ>ジャケット 77,000円、パンツ 49,500円
□伊勢丹新宿店 メンズ館5階 メンズテーラードクロージング
*9月16日(水)より展開開始予定
 
<TOHNAI/トーナイ>のセットアップに使われているのは、国内で織り上げたウール100%のオリジナル素材です。変形ヘリンボーンをストライプ状に配し、縮絨と洗い加工を施すことで、凹凸のある柔らかな表情を引き出しています。
生地はふっくらとした厚みがありながら硬さがなく、パンツも脚まわりにゆとりを持たせたシルエット。上下で着てもかしこまりすぎず、ニットやカットソーとも合わせやすいセットアップです。

「ヘリンボーンというクラシックな柄を使いながら、甘めに織って縮絨と洗いを加えることで、立体感のある柔らかな生地にしています。パンツも少しワイドなので、セットアップでも堅く見えません。素材作りからシルエットまで一続きで考えているところに、日本のブランドらしさがあります」(稲葉)


これからの服選びは、見た目のその先へ

今回の3つのテーマから見えてくるのは、目新しさや見た目の華やかさだけでなく、自分のワードローブに加える理由を確かめながら服を選ぶということ。着る機会が多いこと、時を重ねても価値を感じられること、素材や仕立てに作り手の考えが表れていること。価格やライフスタイルが変化する今、一着に求められるものも、より具体的になっています。

クラシックなテーラードを軸にしながら、現代の装いに合う新しい選択肢も広げるメンズ館5階。2026年秋冬の新作が店頭に並んだ際には、デザインだけでなく、素材の表情や着心地、ものづくりの背景にも目を向けながら、長く付き合いたいと思える一着を探してみてはいかがでしょうか。

本記事掲載商品の入荷時期及び在庫状況詳細に関しては、伊勢丹新宿店 メンズ館5階 メンズテーラードクロージングへお問い合わせください。

直通番号:03-3225-2540

制作 STUDIO ALTA


Photograph:Tatsuya Ozawa(Studio Mug)
Text:Shinji Hashimoto

*価格はすべて、税込です。
*本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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