スタイリスト後藤尚佳が選ぶ「今、着て欲しい」。好印象な休日＆平日コーデとは
晩夏から初秋へと、季節の移ろいは朝晩の風が教えてくれますが、日中はまだまだ厳しい暑さが続きます。それでも、そろそろ夏から秋の装いへとシフトチェンジしたいとき、「何を着れば正解」なのか、迷っている人も多いはず。
今回は、伊勢丹新宿メンズ館カテゴリースペシャリストの後藤尚佳が、女性ならではの視線で、メンズ館7階＝メンズオーセンティックから今着て欲しいお勧めのコーディネートをご紹介します。
季節の変わり目に快適に着るなら、素材や色使いにこだわるのが正解
「残暑が残るこの時期には、麻などの通気性の良い素材がお勧めです。麻は春夏シーズンのイメージが強いと思いますが、実は生地の厚さやカラーを選べば、四季を通してオールシーズン着用できる素材です。麻は、春夏には肌の熱を外に逃がし、秋冬は重ね着することで暖かさを保てるという特性があるので、今の時期なら地厚すぎず薄すぎない生地を選ぶことで、程よい通気性を保つことができて快適に過ごせます。色味は定番色のネイビーをあえて選ばず、秋らしいダークトーンをチョイスすれば、一格上の好印象なコーディネートが完成します。」
それではここからは、後藤が今の時期に着て欲しい休日、平日スタイルを、それぞれポイントとともにご紹介します。
休日コーデ｜気取らず、ストレスなく、のびのび過ごせる着こなしがいい
「コーディネートのポイントはカラーリングです。秋らしいブラウンに麻独特の適度な光沢感が映えるカーディガンが清潔感のある印象をプラス。今まで茶系を着たことがない方でも、抵抗なく取り入れられると思います。シルエットはリラックスしながらもキレイ目にまとまっているので、カフェや食事などのお出かけにもスマートに見えるスタイルです。」
「シャツの上に羽織ったVネックカーディガンは、麻・コットン・ナイロンを使用した素材のドライな質感が、今の時期にぴったり。軽いタッチのニットは、羽織りものに困りがちな端境期に重宝します。」
「中に着ているスタンドカラーのロングシャツはまさに今のトレンド。身幅もゆったりめでリラックスして着用でき、1枚は持っておきたいアイテムですね。秋を意識したフルレングスのカーゴパンツは、少しゆるめのシルエットで、風通しを良くして暑さを軽減。ストレッチの効いたコットン素材が休日の動きやすいリラックススタイルをサポートします。」
平日コーデ｜リモートでもどこでも、お仕事はジャケットを着て欲しい
「去年と比べてリモートワークの方が増えて、お仕事スタイルはさらにカジュアル化が進んでいますが、オフィスでも、カフェでも、どこにいても、オンスタイルにはやはりジャケットが一番。でも、堅すぎず着心地の良いものを選んで欲しいですね。たくさん移動する日は、動きやすく、一日中パソコンの前にいる日も、身体にストレスを感じて欲しくない──そんなセットアップを選びました。」
「ミディアムグレーのストライプの織り柄は、シンプルでありながら、他になかなかないもの。ワントーンカラーなので、ストライプのセットアップをお持ちでない方でも手を出しやすいデザインです。また、コットンポリエステル、麻などを使用している薄手のストレッチ素材なので、軽く、シワになりにくいのも魅力的。」
「まるで、ドレスシャツのような高級感を香らせる麻シャツはいかがでしょう。秋を感じさせるダークグリーンは、アイボリー、ベージュ、ブラウン、ブラックなど、ベースカラーのどんなパンツと組み合わせても、コーディネートできる着回し力の高さもポイント。程よい着丈は、ジャケットを脱いで1枚でも様になるので大活躍すること間違いなしです。」
後藤 尚佳ごとう ひさか●入社以来、伊勢丹メンズ館のカジュアルフロアを中心に販売を担当。2019年4月よりカテゴリースペシャリストとなり、すべてのカテゴリーを深くご紹介できるよう、日々勉強中。 シンプルなもの。着心地が良いもの。長く使える定番のものに、トレンドを少し合わせるコーディネートが好き。
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Photograph：Taku Fujii
Text：Makoto Kajii
Styling：Hisaka Goto
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