脱・就活スーツ!新社会人のための正しいビジネススタイルを、メンズ館スタイリストがナビゲート

もうすぐ新年度ということで、フレッシャーズは入社式を間近に控えている頃だろう。ところで、まさか就活で着用したスーツで出社しようと考えていないだろうか。「リクルートスーツ」は学生が着るもの。社会人の「ビジネススーツ」とは別物と心得たい。

今回は4月に三越伊勢丹に入社が内定している学生に協力してもらい、伊勢丹新宿店メンズ館でスタイリストやバイヤーと一緒にフレッシャーズに相応しい「好印象なビジネススタイル」を考えてみた。入社後は店頭に立つ彼らが主役だが、流通業界に限らず幅広い業種に当てはまるスタイリングアドバイスである。フレッシャーズに限らず、多くのビジネスマンの方にぜひ参考にしていただきたい。


  1. 2人の内定者が、就活時のスーツスタイルで来店
    1. 1. ビジネスマンは自分のシャツのサイズを知ることから始めよう
    2. 2. スーツは仕事のユニフォームではなく自己表現のツールです。
    3. 3. 足のサイズは千差万別。自分にあう靴選びはシューズカウンセラーと共に
  2. ビジネススタイルの基本を知って、学生から新社会人へ!


2人の内定者が、就活時のスーツスタイルで来店



浅野 太祐さん
就活スーツは<マッキントッシュ フィロソフィー>。大学時代はフットサルサークル副代表として活動。古着好きで、高校時代はイギリスに留学経験があることから英国調のスーツが着てみたいが、細身体型ゆえ似合わないのが悩み。


岩田 直也さん
就活スーツは<ポール・スミス>。体育会ハンドボール部主将として活躍し、関東学⽣4部から2部への昇格に貢献。高校時代は全国大会に出場経験あり。着痩せするタイプで、小柄ながら胸板もハートもアツい体育会系男子。


1. ビジネスマンは自分のシャツのサイズを知ることから始めよう



この日は浅野さんも岩田さんもリクルートスーツ姿ではあったが、Vゾーンが変われば印象はガラリと変わることを知ってもらおうと、まずはメンズ館1階=ドレスシャツ・ネクタイへ。オーダーシャツ担当スタイリストの花野が最初に2人に尋ねたのは、自分のワイシャツのサイズだ。ところが二人とも「?」という顔。「シャツのサイズって、あまり気にしたことなくて…」「LとMの中間ぐらいだと思います…」と頼りない返事。確かに2人ともタイドアップしていながら衿元が緩んでいるのはワイシャツの正しいサイズ選びができていないからだ。ワイシャツは枚数を要するアイテム。社会人になると購入する機会が増えるだけに、自分のサイズは必ず知っておきたい。


ワイシャツのサイズは首周りと裄丈(ゆきたけ)で決まります。同じ首周りに、数種類の裄丈が用意されているのです(*メーカーによって異ります)。首周りはご自身でも計測することができます。のどぼとけの下あたりをメジャーでぐるりと計って+2㎝したものが自分のサイズです。裄丈は後ろ首の付け根(*背骨の出っ張ってるあたり)から肩先を通って手首までの長さを測りますが、肩の肉付きや腕の太さによっても袖丈は変わってくるので必ず試着してみてください」(花野)

花野さんが採寸したところ、2人とも首周りは34㎝と細め。+2㎝すると36㎝だが、一般的な既製品のワイシャツはサイズ37からというところが多い。「37でも1㎝ほどなら許容範囲と思います」(花野)とのことで、選ばれたのはイセタンメンズオリジナルの白無地シャツ。ブロード生地のほんのり光沢ある生地感だ。白無地は就活っぽいのでは?と柄モノのワイシャツを期待していた2人だが…。


フレッシャーズに限らず、白無地のワイシャツはビジネスシャツの基本。清潔感と誠実さ、信頼性を印象づけるためには断然白無地です。素材はオックスフォードなどの粗めのものより、ブロードなどサラリとした織りのものを選びましょう。サックスブルーやストライプのワイシャツはネクタイの合わせ方を考えなくてはならないので、色柄より衿型で選ぶほうがいいです」(花野)

次に選ぶのはネクタイだ。まずはそれぞれの好みの色柄と、どういう自分に見せたいかを尋ねてみた。すると浅野さんは「赤やエンジなどで快活な自分を演出したいが、いつも同じ印象なのもどうかと思う」とのこと。今日も赤い無地のネクタイを締めてている。岩田さんは「ネイビーなどの寒色系が好み。カッコよくビシッとした自分に見せたい」という。手持ちはストライプ柄が多いので、新しい色柄にも挑戦してみたいとも話した。


「浅野さんにはまずネイビー系のストライプタイをお持ちしました。今日のグレーのスーツにネイビー系の色を合わせると大人っぽくまとまりますので。等幅のストライプだと就活生も使いがちなので、ピッチの異なるオルターネイトストライプがいいでしょう。配色は2〜3色で、あまり多色使いではないほうが社会人らしさが出ると思います。岩田さんにはネイビーベースにオレンジの小紋柄などはいかがでしょう。使い慣れているネイビーに、あまりお持ちじゃない色を柄に使うことで新鮮味が感じられると思います」(花野)

なるほど普段使い慣れている色をベースにしつつ、もう一色、あるいは柄で変化をつけることでネクタイ選びがしやすくなるという好例。ネクタイを買いにいくときの参考になるアドバイスだ。そしてここで、もうひとつのアドバイスとしてお2人に茶色のネクタイを紹介してくれた。


茶色は今季のトレンドカラー。イタリアではネイビー×ブラウンは定番の配色なのですが、フレッシャーズがネイビーや黒のスーツと合わせると若々しくモダンな印象が演出できます。こういう色の取り入れ方などはシーズンごとに変わりますので、気軽にスタイリストに聞いてみると良いでしょう」(花野)

普段使い慣れた色と、新鮮な色柄の組み合わせによって、新しい自分を演出するVゾーンコーディネートを学んだ2人から最後にひとつ質問が。「新入社員に柄モノって、どこまでOKなんでしょうか?」。柄は使ってみたいけれども、あまり派手過ぎるのは禁物ということはわかっている。果たしてどこまで許容されるのか聞いておきたいところなのだろう。


社会人になって柄モノを身につけてみたいという気持ちもわかりますが、あまり使いすぎると若手の良さでもある“フレッシュ感”がなくなってしまうので、あくまでさりげなく使うのがよいと思います。具体的にはスーツ、ワイシャツ、ネクタイのうち柄物は1アイテムに抑えるというふうに。今日はお2人とも無地のスーツでしたので、白無地のシャツを提案して、ネクタイで柄を取り入れてもらおうと考えました。新人のうちから柄モノのスーツやシャツを着て無地のネクタイを合わせるのは、スーツを着慣れた風でちょっと生意気に見えることもあるかと。ネクタイに落ち着いた柄を入れるぐらいがちょうどいいと思いますよ」(花野)


2. スーツは仕事のユニフォームではなく自己表現のツールです。




次は5階へ上がってスーツを選ぶ。担当するのはメンズテーラードクロージングアシスタントバイヤーの中嶋。開口一番、重要な話をしてくれた。

これから毎日スーツを着るうえで大切にしてほしいことは、周りからどういう自分に見られたいのか、きちんとコンセプトをもって着てほしいということです。落ち着きがあり大人っぽく見せたいとか、誠実な社会人でありたいとか、イメージしている自分自身を表現するツールとしてスーツを着て欲しいのです」(中嶋)


リクルートスーツでもフレッシャーズスーツでも、いわゆる”スーツ”としての違いは無いが、一番の違いは「着る意識」。たとえばリクルートスーツをそのまま着ていると、新社会人にはリクルートを引きずっている学生のように見えることも。新社会人の心構えとして、スーツを新調してきちんと学生気分を切り離している印象を醸すことも必要だ。それに黒いスーツは誠実で落ち着いた印象があるが、若々しく活動的なビジネスマンを演出するなら明るいネイビースーツが良い。グレーのスーツなら、大人っぽく落ち着いた雰囲気も感じさせるだろう。

ドレープが美しい艶感ある生地を選べば、より大人っぽい印象です。フレッシャーズは柄よりも、最初は無地のものを選び、素材で自分らしさを演出するのが良いでしょう」(中嶋)

先輩からのアドバイスに、少し背筋を伸ばす2人。次に中嶋が指摘したのはサイジングの重要性についてだ。


正しいサイズ、フィッティングで着ることを知ってください。肩の収まり方、胸部分の吸い付き方、着丈、袖丈など、スーツには歴史が培ってきた「正しい着方」があります。まずはそれを知った上で、スーツの基本的な着方を身につけましょう。ではサイズを計ってみましょう。スーツのサイズは胸周りで計測します。サイズ表記はメーカーによって異なりますが肩と胸周りがジャケットにきちんと納まることが大事です」(中嶋)

岩田さんの胸囲から選ばれたスーツはイセタンメンズオリジナルのサイズ44。そして身長差が10㎝もある浅野さんも同じく44。胸周りのサイズは2人とも同じなのだ。しかし当然ながら、着丈や袖丈に違いが出る。着丈は岩田さんには少々長く浅野さんにはぴったり、袖丈は岩田さんにはぴったりだが浅野さんには少々短い。ラペルの胸への吸い付きも筋肉質の岩田さんはぴったり収まるが、浅野さんには少々浮きが出る。でも心配は無用だ。

「ここから各部をお直しして、フィッティングを合わせていきます。既製品のスーツを試着して、すぐにぴったり合う体型の方というのはあまりいらっしゃらないのが普通なのです。お直しをすることで着丈や袖丈を調整したり、余計なシワもお直しで取ることができます。ただしメーカーによってはお直しできない仕様や箇所もありますので、お店の方と相談しながら選んでいただきたいですね」(中嶋)


岩田さんのスーツはサイズ44から着丈を詰めることで対応できそうだが、浅野さんの場合はもうひとつ上のサイズ46から調整していくのが良さそうだ。この日はパンツの試着は割愛したが、パンツはヒップの納まりと股下の長さが大事。お尻がしっかりと納まるサイズを選び、股下の長さはパンツの裾が靴に軽くかかるくらいのハーフクッションに設定するのがセオリーだ。またパンツの裾はすっきりと軽く見せたい場合はシングル仕様に、足元にボリュームを出したい場合はダブルというふうに使い分ける。

「正しいフィッティングのスーツを選んだら、着方の基本的なルールを押さえておきましょう。お尻が隠れる着丈、首の後ろが浮かないなどをフィッティングで調整したら、スーツの袖からワイシャツの袖が1〜2㎝覗かせるというルールは聞いたことがあるでしょう。内ポケットや腰ポケットに大きなモノを入れて膨らんでシルエットが崩れるのも気を付けたいところです。パンツのクリース(折り目)をきちんとプレスを入れて穿くとか、着用後は肩先に厚みのあるハンガーを掛けてブラシをかけるのもルールのうちですね」(中嶋)

ポケットの形状やラペルの幅などは違っても、ジャケットに共地のパンツを合わせるというスーツの形状は基本的に同じもの。だからこそ細かい部分に気を使って着こなすことで、目配りの効く社会人として周りからの評価も高まるはずだ。先程のイセタンオリジナルのスーツは6万円台。なにも高額なブランドスーツである必要はないことを物語っている。ビジネススーツはユニフォームではなく、自己表現のツールであることが浅野さんと岩田さんにも理解できたことだろう。


3. 足のサイズは千差万別。自分にあう靴選びはシューズカウンセラーと共に



最後は地下1階=紳士靴で足元を見直すことに。アシスタントバイヤーの宮下は、2人の靴を見ると、すぐあることに気がついた。

「お二人とも、外羽根の靴ですね。外羽根とは紐を通す部分が観音に開く革靴のことを言います。紐を通す部分が切り込みになっていて羽根の上部しか開かないタイプを内羽根といいます。外羽根はジャケパンなど、比較的カジュアルなスタイルに合わせる靴。欧米ではきちんとスーツを着るフォーマルな席へは、内羽根の靴しか入場できないなどのドレスコードがあるように、プライベートと区別すべきビジネススーツには、内羽根靴を合わせることが新社会人としては基本です」(宮下)



「革靴に、あまり造詣がなくて…」と恐縮していた岩田さんが、とりあえず就活用にシンプルな革靴をということで選んだ外羽根のプレーントゥ。宮下は甲の部分を指さして「ここ浮いてますよね。サイズが大きいのでは?」と指摘した。指で押してみると、たしかに二の甲が浮いている。そのため靴の履きジワが甲の足首に近い部分に大きく入っているのだ。


「これはボールジョイントが合っていないことが原因です。ボールジョイントとは足の幅の一番広いところ、親指と小指の付け根を結んだ線を言います。ウィズといいますが、靴の幅の広さと高さが岩田さんの足に合っていないんですね。ご自身の足のサイズより2サイズほど大きいように思います」(宮下)

ズバリ言い当てられた岩田さん。「じつは足が小さいことがコンプレックスで…」と告白。足のサイズが23.5㎝と小さいので、普段スニーカーも26㎝ぐらいの大きいサイズを、わざと履いているのだそうで、革靴もスニーカーと同じ感覚で選んでしまったらしい。そこで宮下は「日本人で23.5㎝は珍しいサイズではありません。27㎝よりも多いぐらいです」と岩田さんのためにサイズぴったりの内羽根靴を用意。爪先部分の切り替えに穴飾りがあるパンチドキャップトゥだ。

「本来なら内羽根のストレートチップをご紹介するのですが、このぐらいの遊びはあってもいいのかな、と。トゥキャップに穴飾りのあるタイプは若い方にはちょっと重厚過ぎるように見えますので、控えめな装飾がフレッシャーズにはちょうといいのではないでしょうか。それにお値段も3万円台と、フレッシャーズにも手が出せる価格です。グッドイヤーウェルトで、この価格は、本当にお買い得です」(宮下)


宮下が用意したのは、<ジャランスリウアヤ>のパンチドキャップトゥ。グッドイヤーウェルトの本場、英国で靴の製法を学んだインドネシアの靴職人が手がけるブランドで、クオリティと価格のバランスに優れていることで知られる靴だ。岩田さんも、さきほどまでのドタドタした感じの靴から、小振りできっちり収まっている革靴を履いてみて、目からウロコが落ちた様子。「靴が変わると、こんなにスマートに見えるんですね」と鏡の中の自分に驚いている。

まだ少し甲が浮きますか? 一般的な日本人の足は甲高なので、もう少し甲が低いブランドの靴を探すとなると海外ブランドになります。そうなるとお値段的にも10万円前後はすると思います。今の靴に中敷きやパッドを追加して修正するのがいいのでは。それに、じつは3月に登場する<ジャランスリウアヤ>の伊勢丹メンズ館別注モデルが、岩田さんの足に合うように思います」(宮下)

新作の別注モデルは、新木型を共同開発したもので、このブランドが別注モデルを展開するのはとても珍しい事。岩田さんも入社式に間に合うなら、ぜひ一足購入されてはいかがだろう。


続いて宮下は浅野さんの靴を見て「これはサービスシューズですね」と感慨深げ。サービスシューズとは、1940年代から90年代までアメリカ海軍で正装用に支給されたグッドイヤーウェルト製法の革靴。ドレスシューズのルックスだが、ミリタリーシューズとしてマニアの多いモデルなのだ。「僕もこの時代のグッドイヤーウェルトのUSサービスシューズは大好きです。それにしても、こんなガラス仕上げは珍しい。もしかして自分で磨いたの?」と靴談義。聞けば、浅野さんの兄は、靴職人だそう。浅野さんも靴には一家言あるようだが、自身でも「就活用の靴としては正しくないのだけれども…」とわかっていながらも個性を出すために履いていたのだそう。

靴で個性を表現したいという意見には賛同しますが、フレッシャーズのビジネススタイルの基本を押さえてからのほうが社会人らしいのでは。それにビジネススタイルにガラスのようにピカピカの外羽根靴は、ちょっとお洒落すぎますね(笑)。せっかく身長が181㎝もあるので、ノーズが長めの靴も似合うと思いますので、あの靴が似合うと思うんです」(宮下)


そう言いながら用意したのは、リーガルのストレートチップ。三越伊勢丹の限定モデルで、しかもベストセラーモデルだ。ノーズ(甲からつま先までの部分)が長めのスクエアトゥは、スマートでシャープなフォルムが身長の高い浅野さんにはバランスよく似合う。浅野さんもリーガルはよく知っているが「高校生がはく靴?」という認識も。たしかに幅広い年齢に愛される<リーガル>は、国内最高峰の技術を持つメーカーなので、多くのビジネスマンから支持されているのだ。

ところで先ほど足のサイズを計測していた際、浅野さんは左右の足のサイズが0.5㎝ほど違うことを指摘されていた。サッカーをやっていた浅野さんは、踏み込みに使う左足が少し大きい。左右の足のサイズ違いは、サッカーに限らずアスリートに多いのだそうだ。


宮下 岩田さんは足が小さいことを気にされていましたが、足のサイズが左右で違うことも珍しいことではありません。そういう場合でも大きい方に合わせるのか、ウィズ(足の幅)で調整できるのか、など専門知識のある人と相談したほうが良いでしょう。伊勢丹メンズ館にはシューカウンセラーの資格をもつスタイリストが何名もいますので、ぜひご自身の足の特徴を知って、正しい靴を選んでほしいですね。


ビジネススタイルの基本を知って、学生から新社会人へ!


三越伊勢丹に内定している2名の学生に、就活時のリクルートスーツで来店してもらい、フレッシャーズに相応しいビジネススタイルを体験してもらおうというこの企画。それまでスーツなんて、入学式や成人式ぐらいでしか着たことなかった人が、急に明日から毎日スーツという生活を迎えるにあたり、正しいビジネススタイルを知ってもらいたいという思いから企画された。

三越伊勢丹では入社後はスーツでの出社が求められる。男の基本となる正装=スーツを知ったうえで、ジャケットスタイルやカジュアルミックスをアレンジしていくためだ。今日は、そんなスーツスタイルの基本を知る良い機会になったはず。撮影終了後、2人に今日の感想を聞いてみた。


これまで自分の服装を考えるうえで、ビジネススタイルについて考える機会はほとんどなく、プライベートで私服のことしか考えたことはありませんでした。スーツもその延長で選んでいたので、自分の好みや、こだわりを反映したもの。社会人としての一歩を踏み出すにあたり、正しいスーツスタイルについて学ばなければならないことを実感しました。ビジネススーツはサイズ選びが重要で、しかも基本的なルールがあることは、知らなかったとはいえ自分でもすこし奢っていたのかなとも思いました。これからはもっとビジネスクロージングについて学んだうえで、自分のファッションに関する知識やセンスも、活かしていけたらいいなとと思いました」(浅野)


僕も含めて多くの学生は就職活動以外、入学式、成人式、結婚式ぐらいしかスーツを着る機会が無いと思うので、今日みたいにビジネスクロージングについて考えたことはないんじゃないかと思います。シャツの選び方、スーツの着方、靴のサイズ選びでシワの寄り方が変わるというお話も先輩方接客のプロからの指摘はとても説得力のあるものでした。これまで自分なりに雑誌やネット情報、動画などで調べたことはありましたが、現場のリアルなお話はとてもわかりやすく、しかもその場で体験できるので理解しやすかったです。今後は社会人として、自分に無い知識を身に付けていきたいと思いますし、それを今度は私からお客さまにお伝えしていける接客ができるようになりたいと思える良い機会でした」(岩田)

さてこの先、店頭に立つ彼らのスタイルが、どのように変わっているだろうか。ぜひ見守っていただきたい。

Photo:Natsuko Okada
Text:Yasuyuki Ikeda

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